事例紹介

人材サービス・人材開発業

使用済み使い捨てバガス容器を再資源化した循環型農業のサイクルを構築

  • 業種

    人材サービス

  • 従業員規模

    約25,000名(契約社員含む)

  • 地域

    兵庫県淡路市

  • タグ

    • #パッケージ

    • #エコ

パソナグループ様

社会課題の解決を企業理念に掲げるパソナグループ。再生可能エネルギーの導入や都市型農業の推進などといった環境配慮型の取り組みに加え、近年では淡路島を拠点にレストランやテーマパークの運営など幅広く展開。地域の魅力を活かした観光・食・文化の創出を通じて、持続可能なまちづくりにも注力。人と仕事、地域と社会をつなぎながら“共生社会”の実現に向けて多角的な挑戦を続けている。

課題

Problem

  • 海に囲まれた地域柄、環境に優しい資材を使いたい
  • 各店舗の在庫スペースが限られている
  • 各出店業者のタイミングで必要な分を発注したい
  • 環境問題をストーリー性のある取り組みによって解決したい

解決策

Solution

  • 環境に配慮したさまざまなパッケージを提案
  • いつでも発注できる小ロット対応のECサイト「容器スタイル」を紹介
  • 使用済みバガス容器を堆肥化させて野菜栽培に活用するバガスフードサイクリングを提案

結果

Result

  • 土中・海中・コンポストにおける生分解性を有したバガス容器を採用し、その後もイベントで指定容器として使用することで来場者に対する環境問題の啓発に繋がった

  • 各テナントが小ロットから必要な量を発注できたため、適正在庫の管理に繋がった

  • フードサイクリングを始めたことで、ごみの削減と社内外の環境問題に対する意識向上に繋がった

環境に配慮したパッケージの選定が課題

新型コロナウイルスの影響で営業縮小した飲食施設のシェフや自店舗を新たに構える若いシェフたちを兵庫県淡路島に招き、新天地でのチャレンジを応援する屋外型自然共存レストラン「淡路シェフガーデン」の構想を開始。環境に配慮した資材を選定したいとの思いで当社へ問い合わせ。新たな取り組みを短い準備期間で行うため、担当者ごとの取りまとめも難しく、資材の選定に苦戦していた。当社の環境への取り組みや、豊富に持つ環境に配慮した資材から各店舗に合わせた容器を見つけられると期待した。

それぞれの事業形態に合わせた提案でSDGsの取り組みを拡大

環境に配慮した資材を多数取り扱う折兼は、一定の環境下での生分解性を有したバガス容器を提案。また、シェフガーデンの開業当初は準備期間が短かったことで各出店業者の資材取りまとめが難しかった。そこで推奨品としてパックスタイルのバガスシリーズをリストにて配布。そのうえで当社 EC サイト「容器スタイル」を経由して出店業者ごとにそれぞれのタイミングでWEB から商品選定し注文、各自決済の対応でスタート。
その後も淡路シェフガーデンを通じてそれぞれの事業形態に合わせた提案やサービスを受け、SDGs の取り組み強化につながっている。

使用済バガス容器の再資源化にも挑戦

淡路シェフガーデン開催期間中の実績や SDGs の取り組みの提案を経て、2022年11月12日~13日の2日間にわたって開催されたワールドシェフ王サミットにおいても、指定容器としてバガス容器が全面採用。バガス容器は土中において約70日で分解する性質を有しているため、この性質を生かしてイベントでは本来廃棄する使用済みバガス容器を再資源化する新たな試みを実施。ストーリー性があって他では見かけない取り組みである点、パソナグループだからこそできる取り組みである点に価値を感じて挑戦することを決意した。
使用済み容器を来場者ご協力のもと回収ステーションで分別回収し、イベントで発生した食べ残しと共にパソナ農援隊で堆肥化を行い、ジャガイモの栽培を行った。使用済みバガス容器が混ざった堆肥や収穫したジャガイモは安全性を証明するために成分分析を行い、安全であることが証明された。

パソナ農援隊を活用して自社内でバガスフードサイクリングを実施

その後も社員食堂や新入社員研修で提供する弁当容器にバガス容器を採用し、使用済み容器を分別回収してパソナ農援隊の中でバガスフードサイクリングを継続。バガス容器の再資源化や循環型農業について学ぶ機会となり、若手社員を中心に環境問題に対する意識が向上した。結果、社員が自身の生活にコンポストバッグを取り入れてみたり、数十人規模が集まる「コンポスト部」の発足・活動など、社内全体での啓発活動にも繋がっている。またパソナ農援隊では、春夏秋冬でさまざまな野菜を栽培し、循環型農業で収穫された野菜は隣接する「農家レストラン陽・燦燦」で提供・販売をしている。さらに滞在施設「畑のリゾート 燦燦 Villa」の開業や農業体験プログラムを実施することで、来場客の環境意識貢献に繋がっている。
今後、「パソナグループ×折兼」両社の社員で研修を行うことで、社員の環境意識をさらに高めることを目指している。結果、両社の新たなアイデア創出により、社会全体でのさらなる社会への波及と環境意識の向上に繋がると考えている。

本事例について

<パソナグループ様>
https://www.pasona.co.jp/

シェフガーデン
https://www.awaji-chefgarden.com/

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