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パッケージデザインとは?商品の訴求力を高めるデザインの作り方(後編)

2021.11.05

パッケージデザインを作る上で必要なポイントを紹介

前編では、デザイナーがデザインから制作にとりかかるまでにどのようなことを何のために行っているかをデザインの重要性と共にご紹介しました。後編では、実際にデザインを制作する上で重要となる技術について詳しくご紹介します。

デザインイメージを左右す書体(フォント)選び

フォントとは、デザイン等で使用される書体や大きさを統一した文字データのことです。デザインのイメージに合わせて、文字のフォントを選ぶ必要があります。例えば、高級なチョコレートのデザインには細い明朝体の文字や、江戸前の巻き寿司のパッケージには手書きの力強い文字など、フォントによってその商品のイメージが大きく変わります。どんなデザインイメージにどんなフォントが合うのかご紹介します。

シンプルで親しみやすい表現にぴったりの「ゴシック体」

ゴシック体は、フォントの中でもよく使用されるベーシックな書体になります。
読みやすく、親しみやすさもあるため文書によく使用されますが、パッケージデザインでもシンプルなデザインや太字にして力強さやインパクトを表現することができる書体です。

細くて繊細なため高級感や大人っぽいデザインに合う「明朝体」

明朝体は、大人っぽく上品な印象を与えるデザインによく使用されます。
線が細くて繊細なため、高級感を演出したり、おしゃれで知的なイメージを表現することができます。
また、料理のジャンルでは和洋中ではどのジャンルにも使用しやすく、可読性も高いため読み疲れせずに読むことができる書体です。

かわいらしさや子供らしさを表現するのに最適な「手書き書体」や「POP体」

手書きの書体やPOP体は、規則的な書体ではなく、アナログ感が特徴的な書体になります。
あえて、手書き感や手作り感を出すことでメッセージ性を出したり、子供のかわいらしさを表現することができます。よくキャッチコピーや感情を表現する際に用いられる書体になります。

やわらかく、やさしさをイメージできる丸みを帯びた「丸ゴシック体」

丸ゴシック体は、ゴシック体の角ばった部分を丸くした書体になります。
丸くてやわらかく、やさしい印象を与えるため、かわいらしく女性的なイメージを表現することができます。
また、ゴシック体同様、使用されるデザインの幅が広いのも特徴です。

和風の勢いのあるイメージに最適な「筆文字書体」

筆文字書体には、勘亭流や寄席文字、京円、また実際に人の手で書かれるなど数多くの種類があります。
お寿司屋さんのメニューの文字や和の商品パッケージの文字など、文字のうねりや筆のかすれ具合など、そのデザインの雰囲気に応じた筆書体を選ぶことが重要となります。また、文字自体に迫力と勢いがあるため、デザインを施さず商品名のみで構成できるほど存在感がある書体です。

デザインの印象を左右する配色について

配色は、商品のコンセプトを伝えたり、デザインの第一印象に大きな影響を与えます。例えば激辛ラーメンのパッケージに赤と黒の配色で刺激的なイメージを伝えたり、清涼飲料水のパッケージに水色と白の配色で爽快感を伝える等、色によって商品のブランドイメージや味の印象を表現することができます。

季節感を表現した配色

四季があるのは日本の季節の特徴ですが、春夏秋冬をイメージしたデザインをクライアントから依頼されることもあります。そういった場合は、それぞれの季節に合う配色のバランスを考えデザインします。

  • 春 ピンク、白、黄緑、クリームなどの暖かみのあるパステルカラー
  • 夏 黄色、オレンジ、水色、青、などの空や海、太陽などを連想させるビビットなカラー
  • 秋 茶色、カーキ色、オレンジ、モスグリーンなどの紅葉の色や大人で落ち着いたカラー
  • 冬 紺色、グレー、黒、紫などの雪や冬独特の澄んだ空気感を連想させるクールなカラー

食べ物や飲み物の味を表現した配色

食べ物や飲み物などの味覚は色の表現がしやすいです。味覚には「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「旨味」の5つが挙げられますが、それに加えて「辛味」「渋味」の2つの味覚もあります。

  • 甘味(お菓子などのスイーツ)パステル調のピンク、イエロー、グリーンなどのやさしいカラー
  • 酸味 黄色、ブラウンなどの口をすぼめたくなるような酸っぱさを表現したカラー
  • 塩味 グレー、白などのしょっぱさをイメージさせるモノトーンカラー
  • 苦味 黒、茶色、ベージュ コーヒーやビールなどの濃厚で苦味のあるカラー
  • 旨味 赤、オレンジなどの温かみのあるおいしさを表現するカラー
  • 辛味 赤、オレンジ、黒などの刺激的で熱さを表現するカラー
  • 渋味 こげ茶色や抹茶色などの苦味と似ており、全体的にトーンが暗めのカラー

雰囲気などのイメージを表現する配色

デザインの雰囲気を演出するために配色のバランスが重要になってきます。例えば、高級感のある大人のチョコレートのパッケージに合う配色の場合、ゴールドと黒で全体的にシックな色合いで表現したり、安価なセール商品として大々的にアピールする場合、赤と黄色で目立たせ消費者が手に取りやすいような配色にする等、商品が持つイメージを色によって消費者へアピールすることができます。

  • 高級感 ゴールド、シルバー、白、黒などのプレミアム感や重厚感のあるカラー
  • 安価・セール 黄色、赤などの原色ではっきりした、売り場に並んでも目を引くカラー
  • 洋風 ブラウン、モスグリーン、えんじ色などの全体的にトーンに落ち着きのあるカラー
  • 和風 白、赤、抹茶色、紺色などの伝統的で日本をイメージさせるカラー
  • 中華 赤、白、黄色などの歴史や国の文化を感じさせるカラー
  • 爽やか アップリグリーン、ラベンダー、スカイブルーなどのすっきりとした爽快感を感じさせるカラー

消費者の購買意欲をそそるイラストや写真について

パッケージに使用するイラストや写真には、商品のシズル感やイメージをより具体的に伝えるための大きな役割があります。例えば、シリーズ化の商品をイラストで差別化したり、商品のリアルなイメージを写真によって具体的に消費者へ伝えることができます。消費者の購買意欲をそそるため、どんなイラストや写真をデザインに使うかがとても大切になります。

キャラクターを用いて販売促進を狙う

商品パッケージの中には、自社のオリジナルキャラクターやアニメのキャラクターとコラボした商品などがよく店頭に並べられています。デザインにキャラクターを用いることで、特別感が出て商品の付加価値が増したり、消費者が親近感を持ち販売促進につながると考えられています。

食べるシーンを想像させることで購買意欲アップ!

商品を実際に食べるときに、写真やイラストによってどんなシチュエーションで食べるかを消費者へ伝えることができます。冷凍食品等でよく用いられているのは、唐揚げや惣菜をお弁当のおかずとして売り出したい時にお弁当に入ったおかずの写真をパッケージに用います。そうすることで、商品のターゲット層である「子供の弁当のおかずに悩む親」へ写真の情報を通してどんなシーンで食べるかを第一印象で伝えることができます。

素材感を表現し商品の信頼度アップ

商品の原料や素材にこだわっている場合は、素材感をより具体的に伝えるためにシズルの写真やイラストで表現することがあります。例えば、「◯◯産のさつまいも使用」「◯◯産の生乳を使用した〜」など素材のキャッチコピーと共に具体的な素材の写真があることで、消費者へ美味しく、信頼のある商品だということをアピールすることができます。

消費者にウケるキャッチコピー

商品パッケージにおいて、商品の魅力をビジュアル以外で伝えるのがキャッチコピーになります。商品の特徴やアピールポイント、どんな人がどんな時に購入するか等、インパクトを与え共感を得られるキャッチコピーによって商品の売り上げにつながります。

商品のターゲット層に訴えかける

この商品はこんな人に買ってほしい!という思いが、どの商品の作り手の方にもあると思います。ターゲット層が絞られている商品の場合は特にキャッチコピーで具体的な人物像を表現します。例えば、美容や健康を意識した女性のための無添加クッキーの場合「おいしい!ヘルシー!を叶えたいあなたに」などターゲットの人物像がどんな人なのか伝えるキャッチコピーにし、商品をアピールします。具体的に商品の魅力やアピールポイントがターゲット層に当てはまることが大切です。

食感やシズル感がより具体的に!

パッケージのキャッチコピーでよく用いられるのが、商品の食感やシズル間をリアルに文字で表現することです。実際にまだ食べていない商品がどんな味で、どんな食感で、どんな香りがするのか等、具体的なイメージを表現することでその商品のおいしさやシズル感を伝えることができます。

生産者や原産地を伝えることで信頼と安心感につながる

商品がどこの産地で作られているのか等をキャッチコピーで表現することもあります。「◯◯産のじゃがいもを使用した」や「◯◯店監修!」等、どこでどんな人が作っているのかということがパッケージ上で分かることは、購入者にとって安心感や信頼感を与えることにつながります。

売れる商品を作るために、まずはデザインから

パッケージデザインは、お客様の悩みや抱えている問題を解決しながら消費者が買いたいと思うような提案をすることがとても大切です。
 
そのためには、お客様からのヒアリング情報を元に、デザインにどのように落とし込むかが重要です。文字のフォントや配色、どのようなシズルのイメージを入れるか、どんなキャッチコピーにすれば消費者が興味を持つか等を考えながらデザイナーはデザインを作り上げます。
 
実際に商品が店頭で販売されると、多くの競合他社の商品と一緒に陳列されます。その中から消費者が実際に手に取り「購入したい」と思うようなデザインを作るために、まずはお客様のお悩みや課題について考え、デザインによってどう解決できるかを考えることが私たちデザイナーの仕事になります。

折兼では、お客様のデザインの相談も受け付けています。ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。

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