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食品パッケージデザインで気を付けたい「食品表示法」「景品表示法」「著作権法」「商標法」とは

2022.07.15

食品パッケージのデザインには法律が適用される

天秤

食品パッケージに関わる法律や対策方法について解説

食品のパッケージデザインは、「おいしそう」「体に良さそう」と消費者にとって魅力のある、思わず手に取りたくなるものにしたいですよね。しかし、食品表示や表現、見せ方に関する法律に注意が必要です。
違法な表示や表記をしてしまうと、企業としての信用を失う、罰則を受けるなど多くのリスクが発生します。本記事では、食品パッケージのデザインをする上で覚えておきたい「食品表示法」「景品表示法」「著作権法」「商標法」をはじめとした法律や、対策方法について解説します。

文字・画像で適用される法律が異なる食品パッケージのデザイン

食品パッケージのデザインは「文字部分」「画像(イラスト・写真など)部分」で異なる法律が適用されます。
 
・文字部分…「食品表示法」「景品表示法」
・画像部分…「著作権法」「商標法」「不正競争防止法」
 
文字と画像で適用となる法律が異なることを踏まえておくと、デザインを作る際にもイメージしやすいでしょう。

法律違反の食品パッケージを制作・流通させた場合のリスク

法律に違反、または抵触するデザインの食品パッケージを制作、流通させた場合には以下のリスクが生じます。

  • 行政・大臣からの改善命令や指示を受ける
  • 業務停止命令を受ける
  • 全国に違法業者として情報公開される
  • 業務改善命令や指示に従わなかった場合は、刑罰の対象となる
  • 損害賠償請求や差し止め請求を受ける
  • 法律違反となった商品の回収

いずれのリスクも、企業にとって大きな損害や信頼の損失につながります。
特に食品は、安心や安全などの信頼の上に成り立つものです。企業として食品パッケージデザインの上では、該当する法律の内容を理解し、違反や抵触しないよう適切な表示や表記、デザインを行う責任があると言えるでしょう。
 
次に、食品パッケージデザインで適用される法律の具体的な内容と、デザイン上での注意点について順に解説していきます。

「食品表示法」の概要とデザイン上での注意

食品表示法の内容と食品パッケージデザインの上での注意点を解説します。

「食品表示法」とは

食品表示法とは、食品の安全性や消費者の食品選択の機会を確保するための、「事業者にも消費者にも分かりやすい」表示ルールを明確にした法律です。食品表示法はルールの内容や目的によって、以下3つの法律から成り立っています。
 
・食品衛生法…飲食にともなう衛生上の危険を防止するためのルール
・JAS法律…農林物質の品質改善および品質に関する適切な表示によって、消費者の選択の機会を確保するためのルール
・健康増進法…国民の栄養改善および健康増進を図るためのルール
 
食品パッケージデザインの文字部分では、これらのルールにのっとった表記が求められます。

食品表示法上で義務付けられている表記

食品表示法によって食品パッケージに表記が義務付けられているポイントをまとめました。

                                  
項目 表記上のポイント 表記の例
名称 社会通念上一般的な、原材料と合致する表記

原材料が複数の場合はすべて表記する
スナック菓子
賞味・消費期限 客観的な試験・検査を行って科学的・合理的に設定する

ロット番号など製造日が特定できる措置を合わせて表記する

欄外へ別表記としても可能
消費期限 令和元年5月21日
賞味期限 2020年6月30日
欄外に記載
保存方法 具体的な保存方法を表記 保存温度10℃以下
4℃以下で保存
直射日光を避けて保存する
遺伝子組換え 生産、流通、輸入など各段階でチェックして表記する じゃがいも(遺伝子組換えでない)
マーガリン(大豆)遺伝子組換えのものと分けて管理しています
製造者名等 製造者または加工者の氏名または名称(法人の場合は法人名)、所在地を表記する ××株式会社
東京都○○区××1-1-1
原材料名 使用した原材料に占める重量の割合がもっとも高い原材料を表記する

添加物は行を分ける、区分するなどで記載
野菜・果実混合汁(オレンジ、バナナ、りんごを含む)調味料(アミノ酸等)
内容量 個装、内装の表記は任意 100g(個装紙込み)
8枚
原産地 製品の内容に変化をもたらす場所を表記する

製品の小分け、詰め合わせ、単なる切断、単なる混合、冷凍等の加工行為の場所は該当しない

生鮮食品の原産地が分かる場合は合わせて表記可能
国内製造
○○産
添加物 食品衛生法施行規則に沿って表記する 香料(アミノ酸等)
着色料(アントシアニン、クチナシ)
アレルギー 特定原材料(えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ))の表記は必須

21品目
(アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)は可能な限り表記する
マーガリン(乳成分・大豆を含む)

魚介エキス(えび、かにを含む)
「乳・小麦・大豆」の成分を含んだ原材料を使用しています。
主要栄養成分 熱量(エネルギー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、職円相当量(ナトリウム)の表記は必須

その他(ビタミン、食物繊維など)の表記は任意

可食部分の100g、100ml、1食分、1包装その他の1単位分を表記する
栄養成分表示1製品(96g)当たり
エネルギー372kcal
たんぱく質0g
脂質0g
炭水化物93g
食円相当量0g
ビタミンC20mg
機能性表示食品 保健機能食品
(栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品いずれか)に該当する場合は以下を表記
・栄養機能食品または特定保健用食品または機能性表示食品であること

機能性表示食品の場合は以下を表記
・機能性関与成分
・商品の有する機能性
・一日当たりの摂取目安量
・届出番号
・食品関連事業者の連絡先
・摂取の方法
・摂取をする上での注意事項
「食後の血糖値の上昇をゆるやかにする」「体に脂肪がつきにくい」

保険機能食品のなかでも、「機能性表示食品」は消費者庁への届け出や国の審査が必要です。
保健機能食品についての詳細は、以下の消費者庁のページをご参照ください。

「景品表示法」の概要とデザイン上での注意

パッケージデザイン例

「景品表示法」とは

景品表示法とは、消費者が良い商品・サービスを選べる環境を守るために商品の品質、内容、価格などを偽って表示することを規制する法律です。

良い商品・サービスを利用したいという消費者の気持ちを利用し、過大広告や実際よりも良い説明を記載した商品が市場に出されることがあります。事実と反する広告や説明によって消費者が不利益を被ることを防ぐために、景品表示法が制定されました。
景品表示法により、以下の内容が規制・制限されています。

  • 商品・サービスの品質、内容、価格などを偽って表示を行うこと
  • 過大な景品類の提供防止を目的とした景品類の最高額 など

景品表示法違反となる食品パッケージデザインとは

食品パッケージデザインで景品表示法上に抵触する恐れのある表示と例をまとめました。

該当する規制 違法となる内容 違法となる表示例
優良誤認表示 ・内容よりも優良なものであると偽って表示
・事実に反して競合よりも優良であると偽って表示
「○○牛100%使用」(実際は無銘柄牛を使用、または50%のみ使用)
「自社農場で栽培された原料のみ使用」(実際は広く流通している原料を使用)
有利誤認表示 実際よりも有利な取引であると偽って表示 「今だけ半額!」(実際は元値を倍に表記し、そのままの価格で販売)

また、商品の内容とパッケージデザインが著しく異なる場合「誇大広告」となり、景品表示表違反となることがあります。
誇大広告を防ぐには「※画像はイメージです」「※実際の商品は表示よりも小さくなっています」などの注意書きを併記するのが有効です。

「著作権法」・「商標法」の概要とデザイン上での注意

ロゴマークや商品名の入ったパッケージデザイン例

おもに食品パッケージの画像・イラスト部分のデザインで考慮しておきたい、著作権法や商標権の概要とデザイン上での注意点を解説します。

「著作権法」・「商標法」とは

著作権法とは、知的財産である著作物を保護するための法律です。制作物
文章、イラスト、写真、デザイン、プログラムなどには自動的に「著作権」が与えられ、制作物の著作権を持つ著作者の許可なく著作物を使用した場合、著作権法違反となります。
 
商標法は、文字や画像などを独占的に使用できる「商標権」を保護するための法律です。すでに他社が商標権を取得している文字や画像を無許可で使用した場合は、商標法違反となります。

パッケージをデザインする上で注意するポイント

食品パッケージをデザインする上で注意するポイントは、他社と似たデザインがないかということです。例えば、既存商品の画像を組み合わせたデザインは著作権法違反となります。また他社の商品と類似したデザインにしたり、キャッチコピーと似たフレーズを使用したりすると、商標法に抵触する恐れがあります。
 
また、商標権を獲得していない文字やデザインについても注意が必要です。既存の他社製品と酷似したパッケージとした場合、消費者が他社製品と勘違いをして購入する恐れがあるため「不正競争防止法」違反となります。
 
食品パッケージデザインの上では、他社の商品を事前調査するなどして似たデザインとならない配慮が必要です。
 
「手に取ってもらえる魅力的なデザインにしたいけれども、法律違反となるのは怖い」と不安になる場合には、各法律関係の窓口に問い合わせを行い、確認を取ってからデザインをするのがおすすめです。

消費者庁では各法律に関する相談や問い合わせ窓口を設けています。

食品パッケージデザインなら折兼へご相談ください!

食品パッケージデザインでお悩みの際には、ぜひ折兼にご相談ください。
弊社はパッケージのデザインやブランディングを専門に行う専門部隊がいるため、食品に最適なパッケージの形状や材質選びのほか、デザインまでワンストップでご提供しております。

お菓子や乾麺などの乾物から弁当、寿司などの生もの、フリーズドライや冷凍食品と、幅広い食品パッケージのデザインを手掛けてきた実績があります。食品の魅力を最大限表現した、消費者が手に取りたくなるデザインを実現します。

食品パッケージは法律を考慮したデザインが重要

食品パッケージデザインで適用となる法律や違反した場合のリスクに加えて、各法律の概要とデザイン上での注意すべきポイントを解説しました。食品パッケージの表示は法律に考慮して行わないと、企業にとって大きなリスクが発生します。法律を遵守した魅力的なデザインにすることが、企業の利益や顧客満足度の向上につながるでしょう。
 
また、商標権を獲得していない文字やデザインについても注意が必要です。既にある他社製品と酷似した表示やデザインにすると、消費者が他社製品と勘違いをして購入する恐れがあるため「不正競争防止法」違反となります。
 
食品パッケージをデザインする時は、他社の商品を事前調査するなどして似たデザインとならないよう気をつけていきましょう。

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