青果売り場がお店の入口に配置されている理由
スーパーマーケットを訪れると、入口のすぐ近くに青果が並んでいる光景を見ませんか。
実はお店の規模に関わらず多くのお店で共通して青果が入口に配置され、鮮魚精肉、惣菜の順に並んでいます。
なぜ青果売り場が入口前に配置されることが多いのでしょうか。
本記事では、スーパーの入口に青果が置かれる理由や、売り上げアップにつながる陳列方法について紹介します。
青果売り場が入口に配置されることのメリット
お客様が店内に入り、一番最初に目に留まる青果売り場は、スーパーの中で「お店の顔」とも呼べる重要なエリアです。そのため、季節感や鮮度感、お買い得感をお客様に伝えることが青果売り場の役割です。
季節感を一目でアピールできる
青果売り場は時期によって陳列を変えることで、お客様が季節の変化を感じる場となっています。
例えば、夏はトマトやナス、きゅうり、秋はさつまいもやじゃがいもなど、季節ごとに旬の野菜が存在します。
また、どの季節においても1店舗あたり平均50種類の青果が陳列されていると言われています。
そのため青果売り場はさまざまな青果を並べることで色とりどりの売り場を作ることができます。
そうすると、店内に入った時に目を引いて季節を感じられる明るい店舗を作ることができ、
お客様の購買意欲を喚起することができます。
導線を長くする効果がある
精肉や鮮魚と比べて比較的安価な青果を店頭へ置くことで、お客様の購買に対する心理的ハードルを下げて、購買意欲を掻き立てることができます。
また、青果は肉料理にも魚料理にも幅広く使うことができるため、お客様は青果を選んでから店内を回り、献立を決められるメリットもあります。
購入頻度が高い
他の食品に比べて、来店時に青果を購入するお客様が多いことも理由の一つとなっています。
全国スーパーマーケット協会の調査によると、青果を週2回以上購入されるお客様は90%を超える結果となりました。これは他の食品に比べて最も高い数値となっており、来店されるお客様の大半が青果を購入する目的を持ってスーパーマーケットへ来店しています。
また、青果の購入先に関する調査ではスーパーで購入する消費者が最も多いことがわかりました。この結果より、スーパーでの青果の需要が他の食品よりも高いことがわかっています。
売り上げが上がるスーパーの陳列デザイン
売り上げを上げるのに商品の価格はもちろんですが、お客様の視覚で美味しさを伝えることで購買意欲を高めることもできます。そのため、売り場の陳列デザインも重要なポイントとなります。
陳列デザインを考えるのにいくつか陳列手法を用いることで、お客様の目につきやすくなったり、統一感が出すことができて売り上げをアップさせる効果につながります。
この章では、売り上げアップにつながる手法をご紹介します。
目玉商品はゴールデンラインへ
人には最も商品を見やすく手に取りやすい高さが存在し、これをゴールデンラインと呼びます。
このゴールデンラインに配置される商品が売り上げの大半を占めており、売れ筋商品をゴールデンラインへ配置することが肝となります。
商品が最も目について手に取りやすいゴールデンラインは、垂直型ゴンドラであれば85〜150cmの間に売上の9割近くが集中すると言われています。一方、下部陳列部が広くなっている張り出し型ゴンドラでは最下段が最も注目されやすく、売上の半数近くを占めると言われています。
そのため、この陳列部に売りたい商品を陳列することで売り上げを上げることができます。
また、他社品などを合わせて販売する際は、自社製品をゴールデンラインへ集中させることで自社製品の売り上げアップを見込むことができます。
人気商品は交互に陳列
売り上げが伸び悩んでいる商品は、人気商品の間に配置して人気商品で挟む、もしくは人気商品の両脇に置くことで、視認性を高めて売り上げを伸ばすことができます。この手法はサンドイッチ効果と呼ばれ、売り上げを伸ばすのに効果的であると言われています。特に人気商品の間に挟む手法は中央の視認性を5%程度高めることができるという結果が出ています。
万が一、サンドイッチする商品がない際は売りたい商品を中央、または右側に置くことで商品を手に取りやすく、売り上げアップにつながります。
売りたい商品は広く陳列
おすすめしたい商品は陳列面(フェイス)を増やすことで、お客様の目に留まりやすく、お客様が手に取りやすくなるため、売り上げ率上昇につながるメリットがあります。
陳列面の拡大により十分な陳列量となり、在庫切れを防いで継続的に売り上げにつながるという効果もあります。また、仕入れが読みにくく比較的期限が短い青果においてもお客様の目に留まり、手に取っていただく機会を増やすことができるので、効果的な手法であると考えられます。
ただし、極端に陳列面を拡大するのではなく、300坪前後の店舗であれば3〜5フェイス、600坪前後であれば5〜7フェイスを目安に陳列を行うように心がけましょう。
青果売り場での陳列に役立つ商品をご紹介
ただ商品を並べるだけでなく、売り場の見た目を変えられる什器を取り入れることで彩り良く、
青果のフレッシュさをよりお客様へ伝えられる売り場を作ることが可能です。
この章では、見栄えの良い売り場を作るためにおすすめのアイテムをご紹介します。
丸型バスケット
見た目は木製バスケットですが、樹脂で作られているので水に濡れても腐ることがなく、水洗いができるため、売り場を常に衛生的に保てます。 また、角型オープンバスケットであればネギや大根など長物の野菜を立てて陳列することができ、売り場にインパクトを与えられます。
小判型バスケット
黒色のバスケットはシックな印象で青果に高級感を演出する効果があります。 小型のバスケットなので、にんにくなどボリュームが少ない商品の陳列でも、売り場のイメージを変えることができます。
Yパネル
折りたたみコンテナにはめ込むだけで簡単に売り場の見た目を変えられる什器です。 5種類のカラー展開で陳列する売り場の雰囲気に合わせて自在にお好みの色をお選びいただくことができます。 見た目は木ですが樹脂でできているので、ささくれが発生せず、お客様の安全を守ります。
さらに金具の位置を変えることで、上下の向き自由に商品を取り付けることができるのもおすすめポイントです。
こちらも樹脂製の商品なので、簡単に水洗いができて衛生的です。また冷気で腐ることもないため、冷蔵ケース内でご使用いただくことも可能です。
店舗備品グループの紹介
折兼では、お客様の売り場に関するお悩み解決をサポートする店舗備品グループがあります。
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店頭の売り場はもちろん、在庫管理を行うバックヤードや工場、厨房備品の提案も得意としております。商品を魅力的・効果的に見せるほか、現場の作業効率化などの付加価値も実現できます。
多くの店舗装飾を手掛けた豊富な知識と経験で、食品を取り扱う多様な売り場作りに貢献します。
青果売り場を変えて売り上げを伸ばそう
青果売り場は、お客様が最も購入頻度が高いからこそ、スーパーの顔として入口に配置されることを紹介してまいりました。また、野菜や果物をより彩り良くフレッシュに演出するために什器選びも重要なポイントとなります。
折兼では、店舗の売り場作りのプロが在籍しています。
売り場デザインや什器選びで、悩み事がございましたら、ぜひお気軽に以下のお問い合わせよりご相談をお待ちしております。