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パンの保存方法とオススメの袋について紹介

2024.02.23

パンの袋について紹介

店舗で購入したパンは時間が経つと味や香りがだんだんと損なわれていきます。
しかし、パンの種類に応じた包装フィルムを選べば、翌日も鮮度や香りを保って保存できます。

本記事では、パンを上手に保存したい方のために、さまざまな種類のパンの特徴とパンの鮮度を保つためのポイント、種類別に適した保存方法やおすすめの保存フィルムを紹介します。

パンについて

様々なパンが並ぶ

パンを保存する上では、パンの種類ごとの特徴を知ることが重要です。
この章では、パンの原材料や小麦粉の種類、パン酵母について解説します。

パンの原材料は何?

パンの原材料は、主に小麦粉・水・パン酵母・塩の4種類です。
パンの種類によっては、バター・マーガリン・乳製品・卵・砂糖などの副原料も使われます。

パンに使用される小麦粉の種類とは

小麦粉は、含まれるたんぱく質(グルテン)の含有量の多い順に、強力粉・中力粉・薄力粉の3種類に分けられます。この中で、主にパン作りに適しているのが強力粉です。
パンのもっちりとした食感や弾力のある仕上がりなどはグルテンの働きによるものです。

パン酵母とは

パン酵母は「イースト」とも呼ばれる、10ミクロンほどの卵型の微生物です。
パン酵母は発酵によって二酸化炭素(炭酸ガス)を発生させ、パン生地をふくらませる働きを持っています。
他にも「生地の状態を良くする」「パンの味と香りの基となるアルコールやエステルなどの物質を生成する」といった働きをします。パン酵母にはたくさんの種類があり、それぞれ風味が異なります。

パンが劣化する原因と対策

消費期限の記載があるパン

パンは、小麦粉に含まれるグルテンやパン酵母によって膨らみます。
そのため、パンが劣化する原因には、グルテンやパン酵母が深く関わっています。
この章では、パンが劣化する原因やパンの鮮度を保つ方法、パンに使用されるフィルムが保存性に与える影響を解説します。

パンが劣化する「デンプンの老化」とは

パンが劣化する主な原因は「デンプンの老化」です。
デンプンに水分を加えて加熱すると、デンプンの糊化(α化)が起き、デンプンが糊状になります。
糊化したデンプンが、時間の経過とともに冷めて固くなった状態が、デンプンの老化です。
デンプンが老化したお米やパンは、水分がなくパサパサとした状態になります。
また、乾燥した環境にパンを置いておくと、中の水分が気化してしまい、これもパンが硬くなる原因の1つです。

パンの鮮度を保つためにどうすれば良い?

パンの鮮度を保つためには、劣化の原因となるデンプンの老化や乾燥による水分の気化を防ぐことが必要です。デンプンの老化や水分の気化を防ぐためには、外からの酸素や水蒸気を遮断できる包装(密封状態にすること)が必要です。
密封した後、直射日光の当たらない場所で保管します。
その際、冷蔵庫に入れてしまうとデンプンの老化が進んでしまうため、常温または冷凍で保存しましょう。

パンに使用されるフィルムが保存性に与える影響とは

パンの鮮度を保つために用いられるのが、保存袋やラップなどのフィルムです。
フィルムでパンを包むと、パンの水分を逃しません。
また、密閉したパンを冷凍することでデンプンの老化を防ぎ、細菌やカビの繁殖を防ぎます。

パンに使用されるフィルムの種類と特徴

パンの陳列イメージ

パンの包装に使用するフィルムには、さまざまな種類があります。
パンに使用する主なフィルムの種類と、それぞれの特徴を解説していきます。

IPP袋

IPP袋とは、透明度の高いPPフィルムを風船のように膨らまして作られる袋です。
筒状のIPPフィルムの底部分を張り合わせることで、袋に加工されています。
IPPフィルムは伸縮性が高いため、パンを入れやすいほか、パンを入れた袋が裂ける心配がないため衛生的です。また、IPP袋はコストも低いので、食パンの袋の他にもパンの包装材として多くのシーンで使用されています。

デメリットとして、フィルムを加工する方法の影響で、袋の厚みが均一化されていません。
また、冷凍には不向きです。

OPP袋

OPP袋は、透明度の高いPPフィルムを縦横方向に延伸して作られる袋です。
IPP袋よりも高級感があり、PEやHD材質のものと比較して袋のにおいが少ないとされます。
パリパリとした質感で、印刷適性があります。
防曇(ぼうどん)OPP」「防曇パン袋」などOPP袋に曇り止めがついたタイプもあります。

デメリットとして、袋の伸縮性が低く裂けやすいため、袋が破れてしまう可能性が高いです 。
また、価格もIPP袋より高く、冷凍には不向きな点にも注意しましょう。

紙袋

環境意識の高まりから近年はプラスチックに代わって、紙の包装資材が使われるケースが増えました。

紙袋はOPPやIPPなどプラスチックの袋に比べると、耐水性・耐油性に劣ります。
そのため、パンの袋に不向きなイメージがあるかもしれません。
しかし、油に強い耐油紙などを選べば、焼きたてのパンやギフト用のパンなどに使用できます。

防曇袋

防曇袋とは、曇りや水滴の付着を防ぐフィルムを使用した袋です。
曇りの原因となる水滴を膜状にする加工をフィルムに施しています。

防曇袋は野菜・果物・生花・水産加工物など、包装の内部に水滴が発生しやすいものの包装材に使用されています。
温度が高い焼きたてパンを包装すると湯気で曇ってしまいがちですが、防曇袋を用いることで袋内部の水滴を防げます。
フィルムの透明性を保てるため、陳列時の見栄えも良くなるでしょう。

パンの種類に合わせた包装例の紹介

パンの品質を保つための包装には、さまざまな方法があります。
そのため、パンの種類に合わせた保存袋やフィルムを選ぶことが重要です。
この章では、パンの種類別に適した包装フィルムの例を紹介します。

高級食パン(店舗販売型)

高級食パンは、ふんわりとした柔らかい食感や、焼かなくてもおいしく食べられる物が多いのが特徴です。一般的な食パンよりも水分を多く含んでいるため、時間の経過とともにパンの水分が外に出やすく、品質が劣化しやすいです。

保存時は防湿性に優れた包装フィルムがオススメです。
パンの水分が外に出るのを防ぎ、しっとりとした食感を保ちながら保管できます。
例えば、IPP袋なら防湿性に加えて透明度が優れており、高級食パンの水分を保ちつつ、陳列時に商品をより際立たせられるでしょう。

冷凍パン

フードロス対策として、長期保存ができる冷凍パンも増えてきました。
冷凍パンの包装には、低温保存 に耐えられるフィルムを選ぶことが重要です。
例えば、一般的なパンの包装に使われやすいOPPとCPPを張り合わせたOPCP袋は、低温に耐えられない特性があります。
そのため、冷凍すると袋が破れる可能性が高く、冷凍パンの包装には向いていません。
冷凍パンの保存には、パンの角が袋に当たっても破袋しにくい「ONY//LL」 の包装袋がおすすめです。

大手企業のパン(スーパー・コンビニ向け)

スーパーやコンビニなどの小売店で販売しているパンは、大量生産品かつ日配品という特徴があります。賞味期限が短くても問題ないことから、安価なフィルムを利用されてる店舗も多いです。

そこでオススメなのが、コストと品質のバランスの取れたOPP袋です。
安価なだけでなく、防湿性にも優れているため、水分を外に逃がさないため乾燥しにくく、柔らかい生地が特徴の総菜パンや菓子パンなどの品質も保ちやすいです。

OPP袋は他にも、透明性が高くて商品の見栄えが良くなる、印刷適性もあるため商品名を記載したいときにも最適です。袋を開けやすいため、購入した人が開封時に感じるストレスも低減できるでしょう。

オススメの規格袋のご紹介

ここまでパンに適した袋をご紹介してきました。
この章では、オススメの防曇袋とIPP袋の規格袋をご紹介していきます。

パン袋 ヨーロピアンミシン目付 OP袋(防曇)No.382 黒

防曇袋

曇りや水滴が付きにくい防曇袋のため、焼き立てパンを包装したいときに重宝する袋です。
さらに、ミシン目が付いているので切り離すことができます。

IPPガゼット袋 KO-06 食パン2斤用

IPPガゼット袋 KO-06 食パン2斤用

透明度が高いIPP袋のため、商品をより綺麗に見せることができます。
また、袋に伸縮性があるので、食パンのような大きな食品も入れやすく、作業性が良くなるというメリットがあります。
こちらは半斤から3斤までの大きさに対応するIPP袋を取り揃えています。

フィルムのことなら折兼まで

株式会社折兼では、OPP袋やIPP袋をはじめ、多種多様のパンの保存に適したフィルムを取り扱っております。防曇袋や冷凍対応の袋、環境に配慮した紙素材の袋などのご提案も可能です。

パンの品質を維持しながら保存したい見栄えを良くしたいなど、ご要望に合わせたフィルムをお選び致します。

パンの袋は種類によって使い分けを

パンの鮮度を保つためには、デンプンの老化や乾燥による水分の気化を防ぐ必要があります。
そのために、パンの特徴にあったフィルムを選定していくことが重要です。
加えて、鮮度以外に作業性やコストなど、現在の状況に合わせてフィルムを選ぶことも意識していきましょう。

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