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機械で作業を効率化!ご飯盛り付け・握り寿司ロボットの紹介

2025.02.21

人手不足の解消に繋がるご飯盛り付けロボット・寿司ロボットの紹介

飲食店や食品製造業では人手不足の深刻化を背景に、機械の導入による業務の効率化・省力化に熱い視線が注がれています。

特に注目されているのが、米飯の盛り付けや握り、巻きに特化した機械の導入です。
こうした作業は簡単そうに見えて高い技術が必要で、人がやると手間がかかってしまいます。
機械導入によって業務の大幅な効率化が期待できるため、多くの飲食店や食品製造業で導入が進んでいるのです。

ここでは、盛り付けロボや握り・巻きに特化した寿司ロボがどのようなものなのか解説し、ロボットごとに種類やそれぞれの特徴、代表的なメーカー製品についてご紹介します。

ご飯盛り付けロボットが活用される背景

茶碗に盛られたご飯

ご飯盛り付けロボットや寿司ロボットの活用が進む理由として大きいのが、飲食店や食品製造業で深刻化する人手不足です。
食の現場は多くの人手を必要とすることから、人手不足による影響は大きいと考えられます。

人材確保のための広告費、時給アップなどを考えると、「初期投資をかけてでもロボットを導入したほうが経済的」と考える店舗や企業も多くなっています。

さらに、ロボットの技術の高さも普及が進む理由の1つです。
ご飯を同じ量でふんわりよそったり、シャリをほどよい固さで握ったりするのは高い技術を要する作業ですが、ロボットなら常に一定の質でスピーディに盛り付けや握りができます。

ご飯盛り付けロボットを製造する鈴茂器工株式会社が2023年7月に実施した調査によると、年1回以上外食をする方のうち約5割の方が盛り付けロボットを「使用したい」「やや使用したい」と回答しました。
実際に盛り付けロボットを使用したことがある方からは、適量を盛れる点やいつでも温かいご飯が食べられる点などが評価されており、顧客側の心理的なハードルも下がってきているようです。

ご飯盛り付けロボット、寿司ロボットとは?

ご飯盛り付けロボットは、あらかじめ決められた一定量のご飯をよそってくれる機械であり、寿司ロボットは、寿司を握るときのシャリ玉を作ったり、巻き寿司用に米をシート状に薄く敷いてくれたりする機械です。
 
先述のように、こうしたロボットを現場に導入することで、飲食店や食品製造現場におけるオペレーションの効率化や省力化につながります。
また、高い技術を必要とする作業を機械に置き換えれば、初心者でもおいしくご飯をよそったり、ちょうどいい固さ・大きさのシャリ玉を作ったりすることも可能です。
 
ご飯盛り付けロボットや寿司ロボットの導入は、人手不足や人材の多様化が進む食の現場において、課題解決と業務の持続性をもたらす重要な取り組みとなっています。
以下では、それぞれのロボットの特徴を詳しく見ていきましょう。

ご飯盛り付けロボット

ご飯盛り付けロボットとは、セットされた容器にあらかじめ決められた定量分のご飯を盛り付けてくれる機械のことです。
お米をパラパラとほぐしながら盛り付けるため、フワッと柔らかいご飯になります。

スピーディに一定量、かつクオリティの高い状態でご飯を提供できるので、おかわりの頻度が高い飲食店や回転の速い飲食店を中心に導入が進んでいます。

寿司ロボット

寿司ロボットは、寿司づくりに特化した機械です。
担当する工程の違いによって「シャリ玉ロボット」と「巻き寿司ロボット」に大別できます。
それぞれの特徴を紹介しましょう。

シャリ玉ロボット

寿司づくりの工程のうち、シャリを握るのに特化したのが「シャリ玉ロボット」です。
手でシャリを握るには職人の高度な技術が必要ですが、シャリ玉ロボットなら毎回決まった量の酢飯を、適切な大きさ・固さ・形のシャリ玉に仕上げてくれます。
 
シャリ玉を作るのが非常にスピーディなことに加え、職人を雇うよりもコストを抑えられる点が導入の大きなメリットです。
 
ロボットが握ったシャリ玉に、カット済みのネタを人が乗せれば寿司が完成するため、回転寿司店やスーパーの鮮魚コーナーなど、回転の速い現場を中心に導入されています。

巻き寿司ロボット

寿司ロボットのうち、巻き寿司を作る工程に特化しているのが「巻き寿司ロボット」です。
製品によって担う作業の範囲に違いがあり、海苔の上に米をシート状に敷き詰めるものと、そのあとの巻くところまで一貫して行うものがあります。
 
サイズやネタが規格化されている現場では、巻きまで行うロボットを導入することで製造工程の大幅な効率化が図れるでしょう。
オリジナルや季節限定の巻き寿司など、規格外の商品を多く扱う現場では、米をシート状に敷き詰めるだけのロボットのほうが使い勝手はいいかもしれません。
 
ロボット導入により製造スピードが格段にアップするほか、現場の手間の軽減や人材の多様化の実現にもつながります。

ご飯盛り付けロボットの機械紹介

ご飯盛り付けロボットにはどのような商品があるのでしょうか。
店舗向け・工場向けそれぞれの代表的な製品を紹介します。

店舗向け

「不二精機製 飯盛り達人3 AI学習盛付け機能付き」

不二精機「飯盛り達人3 AI|AI学習盛付け機能付き」

ご飯の保温性と自動盛り付けの精度を高めた、おかわり自由の飲食店や飲食系のセルフサービスに適したご飯盛り付けロボットです。

遠赤ヒーターにより長時間にわたって温かさを持続できるほか、フタを開閉せずにご飯残量を確認できる「ごはん残量ランプ」を搭載しており、衛生面でも配慮がなされています。

AI盛り付け学習機能が搭載されているので、作業回数を重ねるごとにより、盛り付けの精度がいっそう安定していくのもポイントです。
オプションで選べる「盛付ナビ」は、あらかじめ容器ごとの盛り付けグラム数を登録しておけば、容器を置いただけで定量のご飯をよそってくれる優れものです。
「さわりまセンサー」を装備すれば、ボタンに触れることなくセンサーで自動盛り付けが可能なので、衛生環境をより高められます。
オプション機能を有効に使えば、飲食店のセルフ化を簡単に実現できるでしょう。

工場向け

「鈴茂器工製 計量器付マルチ飯盛り・容器供給ライン ESM-SLB」

鈴茂器工「計量器付マルチ飯盛り・容器供給ライン ESM-SLB」

あらかじめセットした弁当容器の形状に合わせて自動でご飯を盛り付けてくれるロボットです。
あらゆる容器形状に対応しているため、いちいち部品を交換する必要がありません。
最大250枚の容器をコンベア上にセットしておけば、ロボットが自動で容器を供給し、形状に合わせて適量なご飯をふっくら盛り付けてくれます。
 
1時間あたり最大1,800食もの生産能力があり、食品製造工場の大幅な効率アップが可能です。

寿司ロボット(握り、巻き)の機械紹介

寿司ロボットでは「シャリ玉ロボット」「巻き寿司ロボット」が多く使われています。店舗向けから工場向けまで幅広く展開しているラインナップのなかから、ここでは代表的な機械を紹介します。

シャリ玉ロボット

シャリ玉握りに特化したシャリ玉ロボットの機械には次のようなものがあります。

店舗向け

「鈴茂器工製 小型シャリ玉ロボット SSL-JLA」

鈴茂器工「小型シャリ玉ロボット SSL-JLA」

メニューの使いやすさ、置き場所に困らないコンパクトさなどの特徴もあり、飲食店での導入に適したシャリ玉ロボットです。
独自の櫛刃方式のシャッター刃の採用により、シャリの一粒一粒を切ることなく、そしてシャリを傷めずに、ソフトで柔らかなシャリ玉を成形します。

工場向け

「鈴茂器工製 シャリ玉成形皿盛付機 SDU-JLA/JRA」

鈴茂器工「シャリ玉成形皿盛付機 SDU-JLA/JRA」

シャリ玉を握ってお皿に盛り付けるところまでを行ってくれる機械です。
2貫盛りを基本としながら、1貫盛りや3貫盛りにも対応しており、幅広い製造現場で使用されています。
 
2貫盛りなら1時間あたり最大1,600皿の盛り付けが可能で、製造スピードの大幅アップが期待できるでしょう。

巻き寿司ロボット

巻き寿司の製造に特化した巻き寿司ロボットについて、
店舗向け・工場向けそれぞれの代表的な機械を紹介します。

店舗向け

「鈴茂器工製 海苔巻きロボット SVR-NVG」

鈴茂器工「鈴茂器工製 海苔巻きロボット SVR-NVG」

シャリをシート状に敷くだけでなく、巻くところまで自動で対応する機械です。
細巻き・中巻き・太巻きに対応しており、海苔をセットしてスイッチを押すだけで簡単にシャリシートを生産可能です。
人がやる作業は海苔のセットと具材のセットだけなので、誰でも簡単に職人同様の海苔巻きを作ることができます。

工場向け

「不二精機製 連続巻き寿司機Ⅲ ダブルタイプ TRMシリーズ」

不二精機「連続巻き寿司機Ⅲ ダブルタイプ TRMシリーズ」

工場の製造ライン向けに作られており、海苔と米飯をセットすることで、連続した巻き寿司の自動生産ができる機械です。
機械で製造したシャリシートがレーンに流れてくるので、人がそこに具材を乗せていくだけで作業が完了します。

レーンの終わりまでくると、機械が自動的にほどよい大きさに巻いてくれる仕組みです。
ご飯の供給部に計量機能がついており、グラム数に応じて自動補正してくれるのもポイントです。

その他の寿司ロボット(成形、押し)の機械紹介

寿司を扱う飲食店や製造工場では、成形や押しの作業に特化した寿司ロボットを取り入れる例も増えています。上記で紹介した以外の寿司ロボットも見ていきましょう。

小型いなり寿司機

「不二精機製 小型いなり寿司機Ⅱ NSIN-2600」

不二精機「小型いなり寿司機Ⅱ NSIN-2600」

手作業でやるとなると技術が必要ないなり寿司の製造を自動で行うことができます。
揚げを機械にセットすればいなり寿司が生産できます。
パーツ交換によって俵型・三角型どちらのいなり寿司も作れるので、幅広い現場で製造効率を大きくアップできます。

おむすび成型機

「鈴茂器工製おむすび成型機 ENF-MOA」

鈴茂器工「おむすび成型機 ENF-MOA」

米飯を三角形に成形し、具を入れて包むところまで自動でおにぎりを成形することができます。
具検知センサーによりエラーを防止できるほか、10ヶ国語に対応しているため、外国人労働者も扱いやすい仕様になっております。

押し寿司機

「鈴茂器工製 卓上押し寿司機 ZOS-FTB」

鈴茂器工「卓上押し寿司機 ZOS-FTB」

押し寿司を自動で製造する機械になります。
シャリとネタをセットすると一度に5本の押し寿司を生産することができます。
プレスする圧力が一定なので、均質に生産できることがメリットです。

ご飯盛り付けロボ・寿司ロボの選定なら折兼へ

店舗や製造工場ごとに米飯を盛り付ける量、一日の生産量などが異なるため、ご飯盛り付けロボや寿司ロボ(握り、巻き)を導入する場合、それぞれに適した機械を選ぶことが重要です。
 
折兼では、盛り付けロボや寿司ロボを選定する際のポイントや注意点を踏まえ、お客様が適切な機械を導入できるようサポートいたします。
折兼にご依頼いただければ、豊富な専門知識とメーカーとの取引実績を武器に現場の効率化を実現できます。
 
機械の仕様や設置箇所のサイズ、米飯の量に応じた適切な機種の選定など、機械導入にともなうあれこれは、ぜひ折兼の専門チームへお任せください!

盛り付けロボ・寿司ロボ(握り、巻き)のまとめ

飲食店や食品製造業における人手不足を背景に、ご飯盛り付けロボと寿司ロボ(握り、巻き)の導入が進んでいます。それぞれの特徴やメリットをまとめると次のとおりです。

  概要 使用用途 導入のメリット
盛り付けロボ 一定量のご飯を容器に自動で盛り付けてくれる機械 飲食店や弁当製造工場におけるご飯の盛り付け ・初心者でも簡単にご飯を盛り付けられる
・ご飯の提供スピードをアップできる
・盛り付けのセルフ化ができる
寿司ロボ(握り) 寿司のシャリ玉を一定の大きさ、固さ、形状で生産してくれる機械 回転寿司店やスーパーなど回転の速い現場における握り寿司の生産 ・初心者でも簡単に握り寿司を作れる
・寿司の提供スピードをアップできる
・寿司職人を雇わずに営業できる
寿司ロボ(巻き) シャリをシート状に敷いたり、海苔で巻いたりしてくれる機械 スーパーや食品製造工場における巻き寿司の大量生産 ・初心者でも簡単に巻き寿司を作れる
・巻き寿司を一度に大量生産できる
・雇用人材の選択肢が広がる

盛り付けロボも寿司ロボも、飲食店や食品製造業が抱える問題の解決につながる機械です。
効率的に活用するには、それぞれが扱う米飯の量や必要生産量に適した機械を選ぶことが重要になります。
 
これから盛り付けロボや寿司ロボを導入したいと考えている方、もしくはすでに導入済みでさらなる効率化を実現したい方は、お気軽に折兼の専門チームへご相談ください。

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