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真空包装のメリット・デメリット|おすすめの業務用真空包装機も紹介

2020.07.28

真空包装のメリットを解説

真空包装とは、袋内の空気を除去し、包装内の内部を真空状態にすることで、食品包装の中では一般的な包装形態でと言われています。
食品工場・外食産業・スーパーマーケットなどさまざまなシーンで活用されています。

真空包装することで製品の保存期間を延長させたり、漬け込み料理の時間を短縮させたりなど、メリットも数多くありますが、真空包装をするためには専用の機械と専用の袋が必要になり、製品の種類や目的によって選ぶ機械や袋の種類は変化します。

この記事では、真空包装とは何かを説明した上で、真空包装のメリット・デメリットや資材や機械の選び方を詳しく説明していきます。

真空包装とは

真空包装

真空包装とは、密封したプラスチックフィルムなど包装する袋内の空気を除去することで包装の内部を真空状態にすることです。

包装内の空気を除去することで製品の化学的な変質や微生物による変質を抑制することを目的とします。真空包装後のフィルムは製品に密着した状態になります。

真空包装するメリット

真空包装して冷凍をすると酸化や腐敗、食品の変色などを防止できるので、長期保存ができるだけでなく、真空状態のまま湯煎によって加熱調理する事も可能です。
また、食材の中の空気も抜くのでマリネなどの漬け込み料理の調理時間の短縮も可能です。

漬け込みに必要な液体も少量で済むのでコストパフォーマンスの向上にもつながります。さらに真空包装することで体積が小さくなるので、保管する時にかさばらないなどのメリットがあります。

スペース確保

メリット1.食品の鮮度を長持ちさせる

真空包装をしているもの・していないものを比較した場合、真空包装したものの方が保存期間が長くなることが多いです。
真空包装すると空気を遮断できるため、冷凍された食品は乾燥・酸化することによって起こる「冷凍焼け」を防ぐことができ、栄養分が損なわれにくくなります。

真空包装は保存期間を延ばすだけではなく、「味」「香り」「食感」も長持ちさせ、いつまでも作りたてのような味が楽しめます。

メリット2.衛生管理しやすい

真空包装後に冷凍保存すれば、水分の蒸発を防ぐことができるので、食中毒菌の付着や増殖リスクを低減させると共に、二次汚染の防止、異物混入予防にも効果的です。
真空包装での食材の保存は、2021年6月より義務化されたHACCPの衛生管理基準にも適合しています。他にも霜が張りにくくなるので見栄えの悪化を防ぐこともできます。

メリット3.忙しいときの時間短縮に!

煮込み料理も食材と煮汁を一緒の袋に入れて真空包装すれば浸透圧の効果で食材の中までしっかりと煮汁が染み込みます。そのため、空いている時間に調理し真空包装して冷蔵・冷凍しておけば、温めるだけで料理を提供できるため、時間短縮が可能です。

冷凍庫や冷蔵庫内で保存する際もすっきりと重ねて保存すれば省スペース保管できます。
スープなどの液体を真空包装すれば積み重ねたり縦置きにするなど、スペースに合わせて保存ができます。

浸透圧

メリット4.削減できる費用が増え経済的

真空包装を使えば提供日の前から仕込みができるため、調理作業が平準化し、かつ生産効率が大幅にアップします。これにより労働時間の短縮にもつながり、今まで仕込みに時間が掛かるため、早めの出勤が不要になります。結果、人材不足の解消、人件費の軽減に大きく貢献します。

他にも食材が安い時期に大量に仕入れて真空包装するなどの対応でさらにコスト削減も図れます。また、真空包装後に冷凍保存すれば保存期間が伸びるので、消費期限による食品ロスを抑えることができます。

メリット5.ハラル料理にも対応可能

ハラルは食品の1次原材料だけでなく、 2~3次原材料や製造されている工場内での接触も禁止されています。真空包装の食材同士が触れ合うことを避けられるという特徴を用いればハラル認定を独自で取得しなくても、ハラル対応メニューの提供が可能になります。

ハラル…アラビア語で『許されたもの』という意味で、イスラム法で合法を指し、人間社会について良いこと、食についてはイスラム教徒(ムスリム)が問題なく食べることができるもの
(例)野菜、果物、魚、卵、牛乳など

ハラム(対義語)…アラビア語で『禁じられている』という意味で、イスラム法で不法、食についてはイスラム教徒が食べることのできないもの
(例)豚・酒など

ハラル

業務用真空包装機のデメリット

真空包装機を導入することで前述のようなメリットがありますが、デメリットもあります。
ここでは真空包装のデメリットはどんなものがあるのか?デメリットの対策方法はあるのか?などを説明していきます。

デメリット1.導入に費用がかかる

真空包装するには真空包装機が必要で、当然ですが導入に費用がかかります。
また、真空袋や機械の消耗品(オイルやテープなど)の定期的な交換が必要となります。

例として、機械本体の概算費用は以下の通りです。

  • 卓上型真空包装機:約50万円
  • ホットパック対応機種:約65万円
  • 据置型バッチ式:約160万円

デメリット2.オイル交換が必要

真空包装機に付帯している真空ポンプにはオイルが入っていて、このオイルは使用する度に劣化していきますので、定期的なオイル交換が必要です。
仮にオイル交換せず使っていくと、今までの真空時間設定でも真空度が甘く気泡が残ってしまったり、真空ポンプの故障につながります。そのため、オイルが簡単に交換できるオイルセルフ交換機能が付いている機種や、アフターフォローがしっかりしているメーカーを選びましょう。

オイルセルフ交換

おすすめの業務用真空包装機

真空包装機には様々な種類があり、それぞれに特徴やメリットがあります。
まずは卓上型か据置型か選ぶ場合、真空包装するもののサイズで選びましょう。

卓上型 真空包装機

約2パック/分程度の包装能力のため、少量生産するお客様に向いています。 軽量かつコンパクトなのでテーブルの上や少しのスペースがあれば使うことができます。 包装物の最大寸法が「横400mm×縦600mm×厚さ180mm」以内の製品を扱う場合に適しています。

卓上型 真空包装機

卓上型 ホットパック対応真空包装機

コンパクトさに加え、熱い製品のまま真空包装できるので、真空包装前に食材を冷ます時間の短縮が可能です。また、冷ましている間にホコリや菌などが付着するリスクも減らすことができます。

卓上型 ホットパック対応真空包装機

据置型 バッチ式真空包装機

卓上型よりも機械が大きい分、シールが長いため、一度に複数の商品を並べられます。卓上型に比べると処理能力が数倍上がりますが、並行して価格も上がります。

据置型 バッチ式真空包装機

据置型 ベルト式連続真空包装機

シールが長いため、一度に複数の商品を並べられます。さらに、据置型真空包装機は都度商品を並べる、取り出すを繰り返す必要がありますが、ベルト式は真空・シールしたものは後方に排出されるため、取り出す作業が無い分、据置型真空包装機より処理能力が高くなります。

据置型 ベルト式連続真空包装機

真空包装機の特徴やメリットは上記の通りです。
専用の真空袋をお探しの方は容器スタイルの専用ページをご参照ください。

真空包装機の導入方法

真空包装機を導入する際に、どの包装機を選定すれば良いか悩んでしまうのではないでしょうか。

折兼ではこちらに記載した全てのタイプの真空包装機を取り扱っております。
実際に真空包装機を導入する際には、ぜひ一度お問い合わせください。
お客様の要望を聞きながら、最適な機種をご提案いたします。その他の機械も取り扱っておりますので、お気軽にご相談下さい。

真空包装機を導入して営業を効率化しよう!

最後におさらいです。

真空包装機とは
密封したプラスチックフィルムなどの包装する袋内の空気を除去することで包装の内部を真空状態にする機械のこと。

導入のメリット
食品の鮮度保持期間が長くなる、衛生管理しやすい、仕込み時間の短縮によりさまざまな費用削減が可能。

機械について
卓上型真空包装機、卓上型ホットパック対応真空包装機、据置型バッチ式真空包装機、ベルト式連続真空包装機と用途や処理能力によってさまざまな種類が存在。

真空包装の特徴とメリットをしっかりと理解し、目的に合わせた真空包装機を選んで業務を効率化していきましょう。

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