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野菜の包装は奥が深い?包装の種類と失敗しない選び方

2020.12.15

包装とは?

包装は、私たち日常生活に欠かせないものであり、毎日どこかでお世話になっています。
食品は必ず包装されて売られていて、農家などで売られている採れたて野菜たちも、必ず袋や箱に入れて持ち帰ります。
包装は太古の時代から今に至るまで、形を変えて存在してきました。
今では環境に配慮した包装も登場しています。
日本では、御礼の品などを渡すときには、心遣いとして包んで渡すことが習慣になっています。
包装は、中身を保護したり、便利に持ち運んだり、中身のものを説明したり、私たちが生きていく中でとても重要な役割を担っています。

野菜

奥が深い包装の世界

包装とは、字の通り「包み装うこと」をいいます。
日本では、物を裸の状態で人に渡すことは失礼とされており、紙で包むなどして渡すことが習慣とされています。機能的な包装と同時に、心遣いを感じさせる包装が大切にされます。
包装は物を持ち運んだり、内容物の保護や保存をしたりするために、昔から商品を木箱や缶、瓶などの容器に入れたり、樽、桶、俵などに詰めたり、縄で束ねる、紙で包むなどをしてきました。
近年では、プラスチック製の袋や容器などに入れたり、クッション材などで破損しないように保護したり、様々な包装容器が用いられています。
昔はすべて手で包装されていましたが、今では様々な機械で包装されています。
現代では、包装は菓子などの小さなものを「個装」、個装をさらに紙箱や少し大きめの袋などで包装された「内装」、運びやすいように段ボールに入れられた「外装」と言い、外装によって、輸送・配送されるのが一般的です。
以下では、「個装」「内装」「外装」の3種類についてさらに詳しく解説していきます。

個装(個包装)

「個装」とは、個別の商品を包んでいる包装です。
定義:物品個々の包装で、物品の商品価値を高めるため、又は物品個々を保護するために適切な材料、容器などを物品に施す技術、又は施した状態。

例えばチョコレートを個々に包装することによって、チョコレート同士のが溶けてくっつくを防ぐことで、食べやすく見栄えが良くなる効果があります。また、個装することで消費者は必要な時に必要な量だけを開封することができるので、フードロス削減に貢献する効果もあります。
大きさに限らず、個々に包装されていれば「個装」です。

内装

「内装」とは、個装を外部の衝撃から守るための包装です。
定義:包装貨物の内部の包装で、物品に対する水、湿気、光、熱、衝撃などを考慮して、適切な材料、容器などを物品に施す技術、または施した状態。

内装は、物品が水や湿気、熱、衝撃などによって質が損なわれないようにする役割があります。
チョコレートの1つ1つの個装をまとめた容器が内装です。
商品の原材料表示、販売促進のためのキャッチコピーなども印刷される場合が多いです。
内装は店頭で消費者の目に触れることが多く、それ自体が宣伝媒体となりますので、購買意欲をそそるようにデザインや色彩などを工夫し、綺麗に包装することで商品価値を高めることができます。

外装

「外装」とは、大量に運びやすいように、内装をダンボール等にまとめた包装のことです。
定義:包装貨物の外部の包装で、物品又は包装物品を箱、袋、樽、缶などの容器に入れ、若しくは無容器のまま結束し、記号、荷印などを施す技術、又は施した状態。

外装は、物流作業単位の包装のことです。ある程度の大きさを備えており、段ボールや箱、袋などで包装されるのが一般的です。
外装で包むことで、輸送がより効率的になり、運搬中における衝撃を和らげる役割をもちます。
例として、チョコレートを工場から出荷するとき、内装を出荷単位でダンボールに詰めているのが、外装です。
商品によっては個装と内装が一緒になっていたりしますが、基本は個装、内装、外装の3種類です。

包装の歴史

包装は昔から存在しています。そして、その時代にあった包装として、進化していきました。

・太古~昭和20年代まで → 自給自足・対面販売
人々は自給自足の時代。収穫、生産したものを運び貯蔵します。その時の入れ物は身近にある木、竹、皮、土器、ワラ、縄、籠、樽、桶、布、ガラス、紙などが使われていました。
プラスチックがでてくる昭和20年頃までは、商品としての食品包装には紙、ガラス瓶、金属缶が主に使われていました。

・昭和30年代 → スーパーマーケット販売・大量の包装需要
 スーパーマーケットが急成長し、大量生産、大量消費の時代に突入しました。包装材料として、プラスチックが使われ始め、プラスチックによって、小袋・大袋・トレー・ボトルなど様々な容器が開発されました。
また、耐熱性・バリア性などの性能をもったプラスチックの開発や、防湿包装・真空包装・ガス置換包装・レトルト包装などの技法が確立され、保存性が大きく向上しました。

・昭和40年代~ 適正包装の考え方
 石油危機により、資源不安・資材高騰がおこり、安全性・過剰包装・環境など、社会問題が次々と発生しました。それに対し、包装の適正化、安全化、環境対策、公正化など、社会的要望が強まり、包装の適正化の考え方ができました。
昔の包装は、持ち運ぶための入れ物でしたが、現在では、商品の顔となっています。
包装が商品の価値を高め、売れる商品を作っています。

適正包装7原則とは?

包装には、適正包装7原則が定められています。
昭和30年代のスーパーマーケットの急成長より、様々な形態・機能をもった容器包装が製品化されました。しかし、昭和40年代の石油危機により、資源不安・資材高騰がおこり、安全性・過剰包装・環境など、社会問題が次々と発生しました。それに対し社会的要望が強まり、包装の適正化の考え方ができました。

適正包装の7原則
①内容物の保護または品質保護が適切であること
②包装材料および容器が安全であること
③内容量が適切であり、小売の売買単位として便利であること
④内容物の表示または説明が適切であること
⑤商品以外の空間容積が、必要以上に大きくならないこと
⑥包装費が内容品に相当し適切であること
⑦省資源および廃棄処理上適当であること
(昭和47年 通産省/社団法人日本包装技術協会商業包装適正化推進委員会 作成)
包装の機能を高めようとすると、際限なく過剰になる恐れがあります。
包装は内容物に比べて、過剰なものであってはなりません。
その為に定められているのが、適正包装7原則です。
見栄えの良い包装は嬉しいですが、それによってゴミが増えてしまってはダメですので、商品にあった適正な包装が大切です。

包装が持つ3つの役割

「物を包装する」ことには、様々な機能が要求、期待され、それぞれの機能が人々の日常生活に大きく役立っています。
食品包装が持つ3つの役割として「食品の品質維持」「販売促進」「保管・輸送における利便性の向上」があります。
この章では、3つの役割について詳しく解説します。

食品の品質維持

食品包装は、食品の品質を維持することができます。
生産・包装・流通・消費の過程で、外的要因や環境変化によるダメージから商品を守る役割をもちます。また、食品包装によって、鮮度を保ち、美味しさを維持することにも繋がります。品質維持の期限が延長されることで、食品の大量廃棄を抑制することができます。
食品の品質維持を向上させることによって、無駄な廃棄もなくなる為、その後の処理にかかる手間が減り、環境問題への取り組みにも繋がっていきます。

販売促進

食品包装は、広告効果により販売を促進することができます。
売り場で陳列されているときに、目を引く包装によって、商品の売れ方が大きく変わってきます。その為、消費者に商品の魅力を視覚的にアピールすることができるデザインが求められます。
また、商品として必要な表示・内容物の説明は消費者への情報提供として重要な役割をもちます。製造内容・品質期限・アレルゲン表示・使用方法などの情報を、消費者にわかりやすく伝えなければ、消費者の命に関わります。

保管・輸送における利便性の向上

3つめの食品包装の役割は、輸送・保管・陳列などの作業効率の向上、消費にあたっての利便性の向上です。
商品を箱詰めするとき、効率的に箱に収めることができる形状にすることで、積載効率が上がり、輸送するときのコスト・労力の削減に繋がります。
また、レンジで温めてそのまま食べることができる袋、チャック付きで保存ができる袋など、消費者がそのまま使いやすい梱包にすれば、消費者の利便性も向上することができます。

野菜包装の種類

野菜は収穫後も呼吸をしており、野菜の鮮度を保持するためには、呼吸や蒸散の抑制が必要となりますが、野菜によって呼吸量は様々です。
野菜を一番美味しく・見た目も良い状態で提供する為に、野菜ごとに適した包装が必要です。
この章では、野菜包装の種類について解説していきます。

粘着テープ

野菜を束ねるときに、野菜結束用の粘着テープを使います。
結束用の粘着テープがよく使われている野菜は、ネギ、アスパラガス、ほうれん草、キャベツ、セロリなどがあります。
 
野菜に貼り付かず粘着面同士がくっつき、しっかりと結束できるのが特徴です。
粘着テープの登場前は、野菜の結束にワラやポリひも、輪ゴムなどを使うのが一般的でしたが、生産地やスーパーのバックヤードにとって手作業での結束は大きな負担であり、野菜を傷つけるリスクもあります。
結束する場合は粘着テープを使用しましょう。

おすすめ商品:たばねら(ニチバン株式会社)

タバネラ

プラパック

プラスチックのパックを使う野菜も多くあります。
よく使われている野菜は、ミニトマト、大葉、きのこ類などがあります。

ミニトマト

トマトは呼吸していますので、穴が開いているパックを使いましょう。 パックスタイルのミニトマト容器は、ドリンクカップ形状の容器で売り場に立体感をだすことができます。 オススメ商品:SP-280、CSミニトマト150

ミニトマトカップ

大葉

蓋付きの大葉用のフードパックがあります。 嵌合タイプなのでカチッと蓋がはまります。

大葉パック

きのこ

蓋無しのプラパックを使用し、ラップ包装をします。

キノコトレー

容器スタイルは、野菜用プラパックの種類が豊富で、適正の容器を見つけることができます。

防曇(ボードン)袋

防曇袋

野菜は呼吸をする為、普通の袋に入れると曇ってしまい、商品の見栄えが悪くなるだけでなく鮮度にも悪影響を与えてしまいますので、「防曇袋」という曇らない加工がされた袋を使いましょう。
なす、にんじん、きゅうりなどスーパーなどの店頭で目にする透明な袋に入っている野菜のほとんどは防曇袋を使用しています。
野菜用の袋には、「鮮度保持袋」という品質を維持する袋があり、防曇加工に加えて野菜の呼吸量を調整できる機能がついており、鮮度を長く保持したい場合にオススメの商品です。
鮮度保持袋を使用しない場合でも、野菜の包装には「防曇袋」を使うようにしましょう。

オススメの商品:OPP防曇袋(8~13号)(パックスタイル)

野菜ネット

オクラネット

ネットを使用して、包装されている野菜もありますね。ネットを使用している野菜は、玉ねぎにはオレンジ色のネット、しいたけやにんにくは白色のネット、オクラは緑色のネットに入れて販売されています。ネットを使用する野菜は、基本的に通気性を必要とする野菜です。

見栄えも考えられていて、ネットの色と同化した野菜が鮮やかに見えます。特にタマネギは皮がむけやすいので、くすんでしまう色をネットで補います。袋に入った野菜は、衛生面を考えて入れられています。

外部との接触で汚れや傷みが起こらないようにしているだけでなく、中身の汚れが他の品物へうつらないようにしています。土がついているジャガイモのような商品は、もしネットに入れてあったら、他の品物が汚れてしまいますので、ネットの使用はできません。

OPPシート

OPPシート

OPPシートは、白菜・レタス1玉用を包装するための手巻き用カットフィルムです。白菜やレタスは他の野菜と異なり、玉状のため袋に入れにくいのでフィルムを巻きつける包装形態が使用されています。
無地のシートもありますが、印刷入りで中のレタスの高級感がある高まるように見せてくれたり、JANコードも入った便利なフィルムもあります。
抜群の透明度と通気性の良さが特徴です。

スタンドパック

スタンド袋

売り場をおしゃれに見せるため、スタンドパックにいれる野菜もあります。
よく使われている野菜は、トマト、ミニトマト、ピーマン、パプリカ、えんどう豆などです。
色付きの野菜は、スタンドバックにいれておしゃれに見せることができます。
スタンドパックは色々な種類がありますが、野菜を入れる場合は有孔付きで通気性の良いスタンドパックを使用しましょう。
柄付きで、かわいい、かっこいい、おしゃれな雰囲気を、スタンドパックで演出することができます。
オススメの商品:チャック付スタンドバッグS・M(穴有)(パックスタイル)
        チャック付ST袋 銀マルシェ 
    (パックスタイル)

野菜包装の選び方

野菜包装で大切なのは「野菜に適した包装」を選ぶことです。
一言に野菜と言ってもそれぞれの野菜で、呼吸をよくする野菜、あまりしない野菜、乾燥しやすい・しにくい、蒸れやすい・蒸れにくいなど特徴は様々です。
また、野菜によって、色・サイズも異なります。ここでは、野菜の包装の選び方を注意するポイントごとに詳しく解説していきます。

防曇性の有無

パッケージの曇りを防ぐための防曇性は、野菜の包装を選ぶ上で最も大切なポイントの一つです。
曇りの原因は、急激な温度・湿度の変化が加わることにより、表面に細かい水滴が付着し、光の透過を妨げることで起こります。
野菜の包装に防曇性が必要な理由は、曇りにより内容物(食品)が見えなくなったり、付着した水滴の落下により内容が変色、腐敗する場合があるからです。
野菜は生きているので呼吸しています。
呼吸によって、水分が蒸散され、包装フィルムの曇りの原因になります。
蒸れやすい野菜:トマト・きゅうり・たまねぎ・ナス・ジャガイモ など
乾燥に弱い野菜:しいたけ・しめじ・大葉 など

青果物向けの防曇袋には、空気孔があるもの、ないもの、特別な鮮度保持加工が施されたものなど、いくつか種類があります。
一般的な青果物向けの防曇袋から袋を選ぶ場合は、乾燥に弱い野菜には孔の無い袋を、袋の中で蒸れやすい野菜には孔のある袋を選びましょう。
適した袋を選ばないと、カビの発生や、野菜のしおれや変色などの、鮮度劣化につながります。

色合い

色鮮やかに見える包装

色には色の組み合わせによって、見え方が変わってくるものがあります。
色は互いに影響し合い、単色でみた時よりも鮮やかに見えたりくすんで見えたりします。
野菜の色に合わせて包装するトレー・袋の色を変える事で、野菜がより美味しそうに見える事もあります。
例えば、赤色のトマトのトレーには黒色のものを使う事で、トマトの赤色が生えて美味しそうに見えるような現象です。
背景色との対比で色鮮やかに見える袋もあります。
包装容器には、中に入れる野菜によって、色合いにも気を使い、野菜をより美味しそうにみえる売り場作りにしましょう。

デザイン

ベジパオ

野菜に限らずの商品パッケージは広告としての役割もあるため、デザインもとても大切な要素となります。
人は商品を見た瞬間、1秒で買うかどうか決めると言われているため、内容物にあった色・パッと目をひくデザインを心がけることが大切です。
また、デザインで消費者に生産者の思いを伝えることもできるので、新しくデザインを作成するなら、食品包装に特化したデザイナーがいる企業を選定することをおすすめします。
既製品でも無地袋以外にデザインがされている袋もたくさんあります。また、ラベルを合わせて使うのもデザイン面での差別化につながります。
「どのように売りたいか」を意識して、中身にあったデザイン包装を選びましょう。

弊社、株式会社折兼には食品包装資材専門のデザイナーが在籍しております。別注品デザインのご相談も承っております。

サイズ・規格

野菜は種類によってサイズや形状が様々ですので、内容物のサイズにマッチした包装資材を選びましょう。袋が小さすぎると野菜が入りませんし、大きすぎる包装を選ぶと、内容物が小さく見えてしまい、寂しい印象を与えてしまいます。

よく使用される袋のサイズと代表的な内容物

号数 サイズ(幅×丈) 内容物例
8号 150×250mm ピーマン、ミニトマト、じゃがいも、たまねぎ
9号 150×300mm きゅうり、にんじん、ほうれん草、アスパラ
10号 180×270mm なす、ピーマン、トマト、じゃがいも
11号 200×300mm きゅうり、にんじん、たまねぎ
12号 230×340mm ほうれん草、サニーレタス
13号 260×380mm ほうれん草、小松菜

野菜にあった規格袋・トレーは、通販サイトの容器スタイルで各種取り揃えております。

包装で、想いを届けよう

包装の役割は、「食品の品質維持」「販売促進」「保管・輸送における利便性向上」です。
食品の品質の鮮度を保ち、商品を守るためだけではなく、広告の役割も担っており、包装を工夫することで消費者に生産者や販売者の思いを伝えることができます。
おいしい野菜でも、消費者の手に取ってもらえないのは、悲しいことです。
野菜に適した「包装」を選択し、消費者に生産者の思いを届けましょう。

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