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食品衛生法における印字の重要性とは?

2022.07.08

食の安全性を守る上で欠かせない「食品表示」

スーパーなどで食品を購入するときに目にする食品表示。食品の包装や容器には、使用されている添加物、保存方法、消費期限、賞味期限、アレルギーの情報などが記載されており、食の安全性を守る上で欠かせないものとなっています。

こうした国民の健康を守るために必要な情報の表示を定めているのは食品衛生法であり、法令を遵守するには、決められた内容を正確に印字することが大切になります。
特に食品衛生法は、2018年に大きな改正が行われており、正確に印字することの重要性が以前にも増して求められるようになっています。
そこで今回は、2018年における食品衛生法の改定内容を紹介するとともに、食品衛生法と印字の関係性に注目して、印字の重要性について解説します。

印字と関わる2018年の食品衛生法改定 その内容とは?

食品衛生法とは、食品汚染や食中毒など、飲食によって起こりうる危害を防止し、食の安全性を高めることを目的として1947年に定められた法律。
2003年には、制定後初の抜本的改革が行われ、その後2018年6月に、生活環境の変化やグローバル化に対応するため、再度改正されました。
大きな変更点は、HACCP(ハサップ)の制度化や食品リコールの報告義務化、健康食品の規制強化を含む、次の7項目となります。

  1. 大規模又は広域におよぶ「食中毒」への対策を強化
  2. 「HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理」を制度化
  3. 特定の食品による「健康被害情報の届出」を義務化
  4. 「食品用器具・食品包装」にポジティブリスト制度を導入
  5. 「営業許可制度」の見直しと「営業届出制度」の創設
  6. 食品等の「自主回収(リコール)情報」は行政への報告を義務化
  7. 「輸出入」食品の安全証明の充実

詳しく知りたい方は、厚生労働省HP「食品衛生法の改正について」をご参照ください。

食品衛生法と印字の関係

[画像3]食品表示イメージ

食品衛生法の改正において、印字と関係のある項目は、②のHACCPによる衛生管理の制度化と、
⑥の食品リコールの報告義務化です。これら2つの項目について詳しく見ていきましょう。

HACCP(ハサップ)とは?

2018年の食品衛生法の改正によって、HACCPの導入が制度化されることになりました。この決定によって、2020年の6月から、食品を扱う全事業者に対してHACCPによる衛生管理の義務化が開始。2020年の法律施行から1年間は猶予期間として設けられ、2021年6月から、HACCP導入・運用が完全義務化となっています。
 
HACCPとは、Hazard(危害) Analysis(分析) Critical(重要) Control(管理) Point(点)の頭文字からとった言葉です。
アメリカのアポロ計画において、宇宙食の安全性を確保するために発案された衛生管理手法であるHACCPは、食品業界に評価されたことをきっかけに世界に普及し、現在では衛生管理の国際的な手法となっています。

HACCPによる衛生管理の制度化でロットNo.の印字が重要に

[画像4]HACCPによる衛生管理の工程図

食品衛生法の改正によって導入・運用が義務化されたHACCPですが、従来の衛生管理の手法と何が違うのでしょうか?

食品が製造されてから出荷されるまでには、「原料」「入荷」「保管」「加熱」「冷却」「包装」「出荷」といった工程があります。

HACCPが導入される以前の方式は、「包装」から「出荷」までの「抜き取り検査」が主流でした。これに対して、HACCPは、食品の製造・出荷の工程において、どの段階で微生物や異物混入が起きやすいかという危害を予測・分析して、未然に被害を防止する仕組みとなっています。

具体的には、加熱した温度や時間、異物の混入を継続的に監視してその結果を記録に残し、追跡できるようにして、問題のある製品の出荷を未然に防ぎます。
HACCPでは、従来の「抜き取り検査」に比べ、より安全性の高い製品の出荷が可能となりました。

このシステムの導入によってより重要となったのがロットNo.です。
HACCPにおいては、製造から包装、出荷までの工程において、ロットNo.と紐付けた情報管理が推奨されます。包装や容器、出荷用ダンボールに対して、賞味期限・消費期限とともにロットNo.を印字し、必要に応じてロットNo.から情報をトレースできるようにします。
そのため、ロットNo.を正確に印字することが、非常に重要となっています。

食品リコールの報告が義務化 印字ミスによる自主回収も届け出が必要に

包装工程で行われる消費期限や賞味期限などの印字においては、日付の間違いや印字の欠け・かすれなどの表示ミスが発生することがあります。しかし、消費期限や賞味期限、アレルギー表示などの印字ミスは、重大な健康被害につながる恐れがありますので、十分な注意が必要です。

2018年に改定された新しい食品衛生法により、2021年6月1日から、食品リコールの行政への報告が義務化され、万が一、対象となる事業者が該当する食品の自主回収を行う場合は、新たなルールに沿った報告や申請が必要になりました。
また、食品表示法についても原料原産地表示が義務化となり、経過措置期間が終了した2022年4月1日から本施行となっています。

自主回収で生じる損失とは?

食品リコールの行政への報告が義務化となった現在、印字ミスによる自主回収ももちろん例外ではありません。では、自主回収をすることになった場合、具体的にどれほどのコストがかかり、どんな損失が生じるのでしょうか?
主に考えられるのは次の4点です。
 
・回収した商品の廃棄コスト
・自主回収した商品を交換するための再供給コスト
・ブランドイメージの低下
・取引先企業との取引停止
 
こうした余分にかかる費用や大きな損失を考えれば、印字ミスによる自主回収は何としても避けなければいけません。しかし、賞味期限や消費期限の誤表示・欠落など、印字ミスによる食品の自主回収は決して少なくないのが現状です。

では、どうすれば印字ミスを防ぐことができるでしょうか?
食品リコールの報告義務化が完全に施行された今、改めて現状のシステムを見直し、対策を講じる必要があります。
次の章では、印字ミスを防ぐ有効な方法をご紹介します。

印字ミスの防止に役立つ印字検査機

印字ミスによる自主回収を防止する策として有効な手段の一つとなるのが印字検査機です。
ここでは、印字検査機とは何か、どんなメリットがあるのかを説明します。

印字検査機とは?

製品やパッケージに印字された賞味期限や消費期限、製造所固有記号、ロットNo.などに対して、印字の有無、印字の欠けや抜け、印字間違いなどがないかを検査するための装置です。
これまでは、人の目(目視)によって行われてきましたが、現在はより正確性を期するため、印字検査機を導入し、印字の確認を行う事業者が増えています。

印字検査機を導入するメリット

目視など人が行う検査は、見落としなどの人的ミスが発生するリスクがあります。
印字検査機では、人的ミスを減らすことができるほか、下記のような検査機ならではのメリットがあります。
 
・人件費の削減
・目視が難しい箇所の検査が可能
・一定の判定基準のもとで安定した検査を実施
・検査画像の保存機能によって印字ミスの検証が可能
 
特に大きなメリットとなるのは、検査画像を保存することのできる機能です。万が一、商品の出荷後に印字ミスが発生した場合、検査画像があれば、検査をした事実を証明することができると共に、検査時の状況を確認し、再発防止に活かすことも可能になります。

おすすめの印字検査機をご紹介

消費期限や賞味期限、ロットNo.などは消費者にとって、大切な情報となります。食品関連事業者は、食の安全性の観点から、食品表示の基準を守り、適切かつ正確に必要な情報を包装や容器に印字し、ミスがないよう配慮しなければなりません。
ここでは印字ミスの検出に役立つ印字検査機とその取り扱いメーカーをご紹介します。

日付印字検査機PCiシリーズ

[画像5]PCiシリーズの製品画像

「PCiシリーズ」には、スタンダードモデルの「PCi300」と高機能な「PCi400」があります。
「PCi400」では、印字の背景に絵柄がある場合に文字のみを取り出して検査をしたり、異なる設定値やアイテムをシミュレーション検査したりできる機能などが搭載されています。
そのため、多様な印字への検査に対応し、生産現場において高い運用性を実現できます。

特徴

  • 全画像保存機能を搭載
  • イーデーエム全機種のサーマルプリンタとの連動機能を搭載
  • 本体・カメラユニット・モニタをパッケージ化したオールインワンモデル
    包装機への組み込みが簡単
  • 6ステップの簡単操作システム
    (1.画像取込・2.前処理設定・3.検査枠設定・4.文字列設定・5.文字切出設定・6.辞書設定)

印字検査装置VM-150シリーズ

[画像6]VM-150シリーズの製品画像

「VM-150シリーズ」では印字データと印字文字を照合しながら、印字の品質検査を行います。
簡単な操作で、正立、倒立、流れ印字、文字の欠け・かすれ・濃さなどの印字不良をすばやく検出できます。
またNG画像を保存することができるため、検査不良の解析が可能です。
検査回数や不良率等の統計データを取得することもできます。

特徴

  • 従来機種に比べ性能向上
    品種登録数32種類→200種類
    検査画像登録数35個→1,000個
  • 操作画面と検査画面が一体化
  • 多様な検査機能
    ・ワークの位置ずれにも対応できる位置ずれ検査に対応。
    ・暗号化されたカレンダー(年月日時分)の検査に対応。
    ・文字高さ検査機能により、文字伸びや縮みの検査に対応。
  • バーコードリーダ機能搭載
  • 複数カメラ搭載で同時検査が可能

印字検査機「スマートチェッカー」

[画像7]スマートチェッカーの製品画像

印字検査装置のエントリーモデルから文字照合まで対応可能機種。
インクジェットで印字した文字の有無、汚れ、文字欠けを検出することができます。

特徴

  • インクジェットのドット文字の有無、汚れ、欠けを検出。
  • 2値化レベルを相関値にしてOK・NG判定を実施。
  • 検査開始までの設定(ティーチング)が簡単。

業務に最適な印字機や印字検査機を導入しましょう

適切ではない食品表示は、人命に関わる健康被害を発生させるリスクがあります。
また、2018年の食品衛生法改正以降は、HACCPによる衛生管理の制度化や、食品リコールの行政への報告義務化により、賞味期限、消費期限、ロットNo.などの正確な印字がより求められるようになりました。

食品に適切ではない表示をしたり、それを販売したりした個人や法人には、厳しいペナルティが課せられるため、食品関連事業者は、食品衛生法の改正点に留意して、印字には細心の注意を払う必要があります。また、印字ミスでお悩みの場合は、印字検査機の導入が有効な対策となります。お客様のビジネスに最適な印字機や印字検査機をお選びください。

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