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フィルムで表現できる風合いと特徴について紹介

2023.06.30

食品パッケージのデザインについて

市場に並ぶパッキングされたお菓子

食品パッケージはお客様が最初に目にする「商品の顔」です。
商品の特徴やアピールポイントなどが一目でわかるようにしつつ、手に取りたいと感じるデザインでなければなりません。
このような食品パッケージデザインの一つの要素が「風合い」です。
パッケージが持つ風合いからは、高級感や清潔感、温かさなど、さまざまなイメージが伝わってきます。本記事では、食品パッケージデザインで表現できる風合いの種類や特徴などについて詳しく解説します。

食品パッケージについて

食品パッケージのデザインは、商品の購入率に大きく影響を及ぼす場合があります。
まずは、食品パッケージの歴史や競合他社との差別化につながるパッケージの特徴について詳しく見ていきましょう。

食品にパッケージが用いられるようになった歴史

スーパーやショッピングモールなどが登場する以前は、八百屋や精肉店、鮮魚店などで生鮮食品を購入することが一般的でした。その際は、購入したものを店が用意したポリ袋や持参した容器などに入れて持ち帰っていたようです。
 
このような方式が終わりを告げたのが1900年代半ばを過ぎた頃です。
スーパーの登場によって、パッキングされた生鮮食品や加工食品などが陳列されるようになりました。当時のパッケージは、食品衛生上のリスクを削減することが目的でした。
その後、デザインや賞味期限の延長など機能に着目したパッケージも登場し、商品を売るためのパッケージが続々と登場しました。
 
また、近年のSNSの流行によって「SNS映え」を意識したデザインのパッケージを求める企業も増えています。さらに、環境問題への注目に伴いプラスチック製の包装の自粛が始まったことを受け、環境に配慮しつつ商品の売上アップにつながるパッケージデザインが求められるようになってきました。

競合他社との差別化につながるパッケージの特徴

食品パッケージは、ありきたりなデザインだと競合他社と差別化ができません。
誤解を招かないデザインになるよう留意し、一目見ただけで自社の商品であることがお客様に伝わるように、商品画像や文字、風合いなどを工夫しましょう。
 
次のポイントを押さえると良いと考えられます。

  • 商品の特徴やこだわりなどを「コピー」で簡潔かつ魅力的に伝える
  • ブランドイメージをデザインに取り入れて企業の認知を高める
  • 風合いやカラーにこだわって商品に合ったイメージを与える
  • 中身が見えないパッケージの場合は美味しそうに見えるイラストや写真を使う

競合他社と差別化ができていれば、パッケージを見るだけで自社の食品であることに気づいてもらえます。商品のシリーズ化や類似商品の展開などもしやすくなるでしょう。

フィルムで表現可能な風合いとその特徴

フィルムでパッキングされたシャインマスカット

この章では、食品パッケージのフィルムで表現できる風合いとその特徴について詳しく見ていきましょう。

マットフィルム・マット印刷について

マットフィルム

マットフィルムは、光沢を抑えた風合いのフィルムです。
和菓子や洋菓子などに使用されることが多く、光を反射しにくいため、中に入っている食品の魅力を損ねにくいメリットがあります。
また、印字の質感をつやを抑えたものにするマット印刷という方法もあります。

 例えば、和菓子はマットフィルムに筆字のフォントでマット印刷すると和のイメージが強くなります。光沢がある食品パッケージが多い中、マットフィルムを使用したパッケージはお客様の目を惹き、他社との差別化に繋がると考えられます。

梨地フィルムについて

梨地フィルム

梨地フィルムは、曇りガラスのようなマットな質感でありながら梨の表面のような独特な触り心地を持つフィルムです。
従来は、フィルムと和紙を組み合わせて和の質感を持たせていましたが、梨地フィルムはフィルムだけで和紙のような風合いと手触りを実現しています。
パッケージ制作の工程や材料が少なくなるため、それだけ環境に優しいフィルムと言えます。

エンボスフィルムについて

エンボスフィルム

エンボスフィルムは、樹脂の硬化時に組み合わせることで表面意匠を転写できるフィルムです。
また、表面に凹凸をつけてマットな仕上がりにしたり、絵柄が浮き上がっているような視覚効果を与えたりできます。
豊富なパターンの中から食品パッケージに適したエンボスフィルムを選ぶことで、商品の魅力アップにつながります。

紙で表現可能な風合いとその特徴

紙包装されたお菓子

食品パッケージでは樹脂が一般的に用いられていますが、紙も使用されています。
紙で表現できる風合いとその特徴について詳しくみていきましょう。

雲龍紙・レーヨン紙(雲龍柄について)について

レーヨン紙雲龍柄

レーヨン紙は、化学合成繊維のレーヨンから作られる紙です。
光沢があり、なめらかな質感がありながら優れた強度を持ちます。
各種フィルムと貼り合わせることで、食品パッケージに欠かせない防湿・バリア性を持たせることができます。
 
レーヨン紙は無地のものを指し、雲龍紙はレーヨン線維の柄が入っているもののことです。

晒・未晒紙クラフト紙について

晒・未晒紙クラフト紙

晒(さらし)クラフト紙は、パルプを漂白した紙です。
通常、漂白した紙は強度が下がりますが、クラフト紙の繊維は強度が優れているため、上質紙と比べると破れにくく食品パッケージに使用しやすいといわれています。
感触は少しざらついており、優しいイメージを与えます。
 
未晒(みざらし)クラフト紙は、漂白していないパルプを用いた紙です。
漂白せずに本来の強度を保ち、晒クラフト紙よりも強度に優れています。
柔らかい印象を与える風合いで、お菓子や揚げ物など、さまざまな食品に適した素材です。

上質紙・純白紙について

純白紙

上質紙とは、化学パルプ100%のさらさらした白の紙です。
素朴な雰囲気と落ち着いた発色で、破れにくくて透明度が低く、しっかりとしたパッケージに適しています。
 
純白紙は片面がつるつるで、片面がざらついた感触を持つ紙です。
質感が柔らかくて包みやすいため、包装紙に向いています。

フィルム・紙ともに意匠性のあるデザイン事例

数々の食品フィルムを取り扱う折兼では、フィルム・紙ともに意匠性のあるデザインのものを提供しております。ここでは、デザイン事例を2つご紹介します。

豚旨(とんこく)うま屋ラーメン

名物チャーハンのパッケージ

4県に展開する飲食チェーン「豚旨うま屋ラーメン」が販売している「名物チャーハン」のデザインリニューアルを行いました。顧客はもちろん新規客にも印象が残るように、大きいロゴを採用。
また、存在感を出すために黒の背景に金色の文字を採用し、包装資材には蒸着フィルムを使用しました。
 
さらに、実店舗に行ってみたいと思っていただけるように、店舗で提供しているチャーハンの写真を採用しています。

クラフトバッグシリーズ

フィルムと紙で作られたスタンドバッグ・クラフトバッグ

折兼のグループ会社「パックスタイル」が開発・販売するフィルムと紙で作られたスタンドバッグ・クラフトバッグです。曇りにくいフィルムと撥水性のある紙を使用しているため、青果物や揚げ物などにも対応可能。
 
手書き風やチェック柄など、細部まで作り込みつつも主張しすぎないデザインのため、上品でありながらオシャレな雰囲気を演出します。

これ以外にも、さまざまなデザイン事例がございます。ぜひご覧ください。

フィルム・紙の風合いを有効活用しましょう

フィルムと紙の風合いの違いを理解し、食品の特徴やアピールポイントなどに応じて使い分けることで、より魅力的な食品パッケージになります。
デザインと言えばカラーや絵柄などが注目されがちですが、風合いも商品の印象を決める大きな要素です。
 
ただし、風合いも大切ですが防湿性やバリア性といった品質の低下を防ぐ機能も重要です。
これらのバランスを踏まえて食品パッケージの素材を選びましょう。

フィルムのことなら折兼まで

食品フィルムについては折兼にご相談ください。
食品の種類や形状、特殊性などを踏まえ、最適なフィルムをご提案します。
紙・フィルム単体のものだけではなく、これらを組み合わせたものもご提案可能です。
商品の売上アップを目的としたデザインもできますので、どのようなフィルムを選ぶべきかわからない、何から始めるべきか悩んでいるという方もお気軽にご相談ください。

素材によって風合いは変わります

食品パッケージに使用するフィルムは、樹脂や紙などさまざまな種類があります。
使用する素材によって風合いが異なるため、それぞれの違いを理解したうえで食品パッケージに最適なものを選ぶことが大切です。
また、風合いだけではなく、カラーや質感、コピーなど、さまざまな要素を見直して、他社との差別化を目指しましょう。

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