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【小学校高学年向け】海洋プラスチックごみ問題って何だろう?解決策も考えてみよう!

2023.01.20

海にプラスチックごみがあふれている

現在、世界中の海にプラスチックごみが大量にたまってしまっていることが問題視されています。年間では毎年800万トンの新たなプラスチックごみが海に流れ続けていると言われています。

合計1億5,000万tのプラスチックごみが海に存在していると推測されていて、化石由来のプラスチックは海水に溶ける性質が無いので、2050年には海に住んでいる生き物よりもプラスチックごみの重量の方が多くなってしまうことも心配されています。
※2023年1月時点

プラスチックごみが海に流れ続けてしまうと、私達の生活に多くの問題が発生してしまいます。
 
この記事では、海洋プラスチックごみがどうして問題なのか、どうしたら対策(たいさく)できるのか説明していきます。

海洋プラスチックごみ問題って何だろう

海洋ゴミ

海にプラスチックごみが流れてしまっている問題のことを海洋プラスチックごみ問題と言われています。この問題が今、世界中で注目されて問題視されていて、海を汚すだけでなく、海に住んでいる生き物にも悪い影響(えいきょう)を与えています。
 
海にごみが流れ続けると、私達の生活にも大きな問題が発生してしまいます。

どうして海洋プラスチックごみ問題が発生するの

海洋プラスチックごみ問題が発生する原因はたくさんあると言われていますが、大きな原因として

  • プラスチック製品の増加
  • 使い捨てプラスチックの需要拡大
  • ポイ捨てや正しくごみを捨てられていない

この3点が主な原因であると考えられています。
ポイ捨ては、海に直接捨てられたものだけでなく、道や川に捨てられたごみが風雨で流されて、
最終的に海へ流れ着いてしまう事も原因となっています。

海洋プラスチックごみ

どんな問題が発生するの?

海洋プラスチックごみが大量に発生することによって、海の生き物や私達にもさまざまな悪い影響(えいきょう)が出ています。

マイクロプラスチックごみ問題

マイクロプラスチックごみ

海に流れ出たプラスチックごみが、波や風で細かくなるマイクロプラスチックが発生します。
マイクロプラスチックは5mmより小さな破片のプラスチックのくずになってしまい、回収がほとんどできません。

マイクロプラスチックが海を流れている時、体に悪い影響(えいきょう)がある化学物質を吸収してしまい、
海の生き物がまちがって食べてしまうことで、死んでしまうこともあります。

海の生き物が絶滅(ぜつめつ)してしまう

海洋プラスチックごみ

海の生き物が海洋プラスチックごみをエサと間違えて飲み込んでしまい、胃や(ちょう)に詰まって死んでしまう事例も起きています。実際に陸に打ち上げられたクジラの胃の中から大量のプラスチックごみが見つかったこともありました。
 
また、プラスチックには海で溶けて分解される性質が無いため、海の底にたまった古い魚網(ぎょもう)やつり糸がからまったり、体を傷つけられてしまっていることもあります。他にも鼻にプラスチックストローがささっているウミガメも見つかっています。

私たちにはどんな問題があるの?

食卓

海洋プラスチックごみは海の生き物だけでなく、私達の生活にも悪い影響(えいきょう)を与えると言われています。

マイクロプラスチックは、私達も普段の食事において化学物質で汚染された魚を食べてしまい、体内に化学物質を取り入れてしまっている可能性があります。
現在はマイクロプラスチックによる人体への影響がはっきりとわかっていませんが、ガンやその他のさまざまな病気を引き起こす可能性のある化学物質も発見されています。

その他にも、海洋プラスチックごみによって生態系が崩れてしまい、生物の絶滅(ぜつめつ)危機(きき)や魚介類の捕獲量(ほかくりょう)が減少すること、観光地の景色が悪くなってしまうことが問題視されています。

海洋プラスチックごみ問題解決のために私たちができること

海洋プラスチックごみ問題と聞くと、難しい問題のように感じますが、問題の解決に向けて私たちにできることがたくさんあります。
この章では、問題解決に向けて消費者ができる取り組みを紹介します。

1.プラスチックの使用量を減らす

3R

海洋プラスチックを減らすためには、プラスチック自体を減らすことが大切です。
例えば、マイバックでのお買い物やマイボトルを活用する、積極的に環境にやさしい素材の商品を選ぶことでプラスチックの使用量を削減することができます。

その他にも繰り返し使用できるものを選んだり、再利用方法を考えることも大切です。
  
「リデュース(へらす)」「リユース(再利用)」「リサイクル(ごみを資源として再利用)」を心がけて生活しましょう。

2.環境にやさしい商品を選ぶ

バガス容器

ごみをへらしたり、再利用することも大切ですが、商品を選ぶときに環境にやさしい商品を意識して選ぶことも、海洋プラスチックごみ問題を解決するのに大切です。
 
環境にやさしい商品につけられるエコマークやリサイクルマーク、他にもたくさんのマークがあるので環境にやさしい商品につけられるマークを調べて、町中で探してみましょう。

3.落ちているごみを見つけたら拾う

ゴミ拾い

道や公園で、落ちているごみを見かけたら拾うことも、ごみが風や雨で川に飛ばされることを未然に防ぐことができるので、海洋プラスチックを減らすことにつながります。また、町をきれいにする清掃ボランティアなども地域で開催されているので、積極的に参加することも大切です。

さらに詳しく知りたい方、上級者向けの記事はこちらからご覧いただけます。

できることに取り組んで、海洋プラスチックごみを減らそう!

海洋プラスチックごみ問題は私達の心がけで問題を軽減することができます。
みなさんの日常生活でできる事に積極的に取り組むとともに、海洋プラスチックごみ問題や環境問題について学んだことを、家族や友達に伝え、取り組みの輪を広げましょう。

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