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【小学校高学年向け】SDGsって何だろう?(前編)

2022.09.16

世界でSDGsの取り組みが広がっている

最近、学校の授業やテレビ、町でSDGs(エスディージーズ)という言葉がよく使われるようになりました。みなさんはSDGsについてどんなことを知っていますか?
 
この記事では、SDGsとは何か、取り組むとどんな良いことがあるか紹介します。
SDGsについて、一緒(いっしょ)に勉強しましょう!

SDGsってなんだろう?

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)」の頭文字をとって作られた言葉で、「エスディージーズ」と呼ばれています。
持続(じぞく)可能(かのう)開発(かいはつ)目標(もくひょう)という意味があります。
かんたんな言葉で説明すると、「誰一人取り残されない」幸せな生活を続けるために作られた、世界中のみんなで取り組む2030年までの目標です。

日本でSDGsの取り組みは進んでいるの?

SDGsは、2015年に国連サミットで決定されてから、世界中で取り組みが進んでいます。
 
2021年、165か国を対象にしたSDGsの目標(もくひょう)達成(たっせい)度のランキングで、日本は18位となりました。
上位10か国は、フィンランドやスウェーデンなどの国が占めており、ヨーロッパではSDGsの取り組みが進んでいることがわかります。

ヨーロッパ地図

日本では、充実した福祉(ふくし)や安全な水を供給するなど、住みやすい町づくりに向けた取り組みが進んでいます。一方で、性別による格差(かくさ)や食品ロス、ごみ問題などの問題は取り組みが遅れており、これからさらに力を入れていかなければならないことがわかります。

17の目標と169のターゲット

SDGsは17個の大きな目標と具体的な169個のターゲットから作られています。
2001年に作られたミレニアム開発目標(MDGs)を一部引き継いだもので、
環境問題や貧困(ひんこん)問題など、さまざまな問題を解決するための目標が設定されています。
 
MDGsは、発展(はってん)途上(とじょう)(こく)(※)が対象となって目標に取り組んでいました。
目標を達成した項目もありましたが、全てを達成することはできませんでした。
残った課題を解決するためには、一人一人が考えて行動する必要があります。
そこで、SDGsでは目標やターゲット数を増やし、世界中の国で取り組むことを決めました。

発展(はってん)途上(とじょう)(こく)経済的
けいざいてき
社会的
しゃかいてき
に立ちおくれている国。

17個の目標

SDGsの目標について学び、考えてみよう!

SDGsの目標は大きく分けて、次のように分かれます。
 
・平等で健康に過ごせるくらしやすい社会
・環境問題の解決
産業(さんぎょう)の発展、住みやすい町へ
 
それぞれの目標がどんな内容か一緒に学び、【私たちにできること】を実践してみましょう!

ターゲット1 貧困をなくそう

現在、世界中で10人に1人が貧困に苦しんでいると言われています。 この問題を解決するためにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・日本や世界の貧困について調べよう
・どんな支援ができるか考えてみよう
・身近な支援(しえん)活動に参加しよう

ターゲット2 飢餓をゼロに

世界で5人に1人の子どもが1日200円で生活をしており、十分な食事をとることができずにいます。世界中のだれもが満足に食事をとることができるよう、この目標が作られました。

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ターゲット2のイメージ画像

【私たちにできること】
・残さずごはんを食べよう
・食品をむだにしないためにできることを周りの大人と話し合ってみよう
・フードバンクの活動について調べてみよう

ターゲット3  すべての人に健康と福祉を

世界では、感染症(かんせんしょう)が問題となっています。特に途上国では、ワクチンを打てなかったり、十分な治療(ちりょう)を受けられずに亡くなってしまう妊婦(にんぷ)や赤ちゃんがたくさんいます。 全ての人が基本的な治療を受けられるようにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・赤ちゃんの時に接種(せっしゅ)したワクチンは何か、ご両親に聞いてみよう
 そして、予防(よぼう)接種(せっしゅ)の大切さについて知ろう
・手洗いうがいで予防しよう
・規則正しい生活を送ろう

ターゲット4  質の高い教育をみんなに

世の中には、学校が近くに無かったり、戦争が起こって学校に通えず、5人に1人の子ども(5~17才が対象)が満足に教育を受けられない状況で過ごしています。 みんなが十分に教育を受けられるようにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・ほかの国の学校や学校生活について、日本と比較してみよう
・自分がどうして学校に通うことができているのか、考えてみよう
・学校に行けない子も教育を受けるためにはどんな方法があるのか考えてみよう

ターゲット5  ジェンダー平等を実現しよう

今でも性別によって差別される問題が続いています。 男女関係なく安心してはたらいたり、生活できる社会を作るためにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・男女平等について、日本とほかの国を比較してみよう
・身近に男女差別はあるのか、周りの人と一緒に調べてみよう
・差別をなくすためには何が必要か考えてみよう

ターゲット6  安全な水とトイレを世界中に

世界で10人に3人が安全な水を使って生活することができていません。これは人が生活で使って出た汚水が川や海に流れてしまうことで問題で起こっています。 安全に水やトイレを使えるよう、この目標が作られました。

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【私たちにできること】
・水が無い生活を考えてみよう
・水が汚れてしまう原因を調べてみよう
・毎日使う水の量を減らす方法を調べて、実際(じっさい)にやってみよう

ターゲット7  エネルギーをみんなに そしてクリーンに

世界の7人に1人は電気を使えない生活をしています。全ての国で電力が使えるようになると、医療(いりょう)や教育など、さまざまな分野を支えられます。 現在、石油や天然ガスが使われていますが、自然にやさしい太陽光や風力・水力を用いた発電にも力を入れています。

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【私たちにできること】
・電気がない生活を想像し、電気の大切さを学ぼう
・再生可能エネルギーについて調べてみよう
・電気を節約する方法を考えて取り組んでみよう

ターゲット8  働きがいも経済成長も

戦争などの問題もあって、はたらきたいのに仕事が無くて困っている人がたくさんいます。 全ての人が安心してはたらける環境を作るためにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・どんな仕事があるのか調べて、興味のある仕事について調べてみよう
・どんなはたらき方があるのか、周りの大人に聞いてみよう
・将来仕事をするために何が必要なのか考えてみよう

ターゲット9  産業と技術革新の基盤(きばん)をつくろう

発展途上国の中には、ガスや電気、水道、道路など、生活に必要な物が整備されていない国がたくさんあります。 そこで、これらのインフラを整備することはもちろん、自然災害にも耐えられる強いインフラ(※)をつくるためにこの目標が作られました。

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※インフラ…ガスや水道、電気、病院など、私たちが生活するうえで欠かせないもの。

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【私たちにできること】
・環境にやさしい産業や技術について調べてみよう
・まちの産業や技術を探してみよう
・身近な地震などの自然災害で、インフラが整っていないと困ることを考えてみよう

ターゲット10 人や国の不平等をなくそう

人種差別や性差別、貧富の格差など、さまざまな不平等をなくし、 世界が平和になるようにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・差別や不平等によって起こる問題について考えてみよう
・人種や文化の違いを調べて、どんな違いがあるのか話し合ってみよう
・グローバル化が進むなかで、みんなが平和に暮らすためにはどうしたら良いか考えてみよう

ターゲット11 住み続けられるまちづくりを

自然災害にあってもすぐに復興できる町づくりを目指すための目標です。小さな子どもや高齢者、障がい者、誰もが安心して暮らせるまちづくりを目指すためにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・近所の人にすれ違ったらあいさつをして、防犯(ぼうはん)対策(たいさく)をしよう
・自分の町にある住みやすい工夫を探してみよう
・町のボランティア活動に参加してみよう

ターゲット12 つくる責任 つかう責任

世界では全体の3分の1の食べ物が、食べられずに捨てられてしまいます。すぐにくさってしまったり、いたんで食べられなくなるのを防ぐために、この目標が作られました。

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【私たちにできること】
・ごみを減らすためにできる事を考えよう
・すぐに捨てられてしまうものの品質にどんな特徴とくちょう)があるのか調べてみよう
・環境にやさしい商品を買おう

ターゲット13 気候変動に具体的な対策を

地球温暖化が進み、大雨や北極の氷が解けてしまうなどの問題が起こっています。このままだと2050年には2℃、2100年には4.8℃も気温が上昇すると言われています。このような異常気象を防ぐためにこの目標が作られました。

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ターゲット13のイメージ画像

【私たちにできること】
・地球温暖化について調べてみよう
・地球温暖化が進むとどんなことが起きるのか、意見を出し合ってみよう
・温室効果ガスを減らす行動を考えて実践してみよう

ターゲット14 海の豊かさを守ろう

海がごみであふれてしまったり、人間がむやみに魚をつかまえて資源が失われる問題が起こっています。問題が進むと、漁業ではたらく人の仕事が無くなる問題が発生します。この問題を改善するため、この目標が作られました。

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ターゲット14のイメージ画像

【私たちにできること】
・海が地球の活動にどんな役割をしているか調べてみよう
・どこからごみがやってくるのか考えてみよう
・海のごみがたまって起こる問題について考えてみよう

ターゲット15 陸の豊かさも守ろう

世界では、1年間に東京都およそ60個分の森林が失われています。これにより、生き物たちが絶滅(ぜつめつ)したり、砂漠(さばく)が増え、人が住める地域が減っています。森を守るためにこの目標が作られました。

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【私たちにできること】
・みんなの住んでいる地域でどんな生き物がいるか観察してみよう
外来(がいらい)(しゅ)について知ろう
・町のごみ拾いボランティアに参加しよう

ターゲット16 平和と公正を全ての人に

現在も、外国では戦争や差別で平和に暮らせない人が多くいます。平和で安全な生活に向けて国や企業、個人などいろんな立場の人が一緒になって取り組んでいくため、この目標が作られました。

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ターゲット16のイメージ画像

【私たちにできること】
・世界に目を向けて、今どんな問題が起こっているのか調べてみよう
・戦争が起きたら生活がどう変わるのか考えてみよう
・戦争を起こさないためにできることを話し合ってみよう

ターゲット17 パートナーシップで目標を達成しよう

「誰ひとり取り残されない」社会に向けて全ての人が行動することが大切です。国、町、研究者、企業、地球に住んでいる全ての人が結束するためにこの目標が作られました。

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ターゲット17のイメージ画像

【私たちにできること】
・世界にどんなSDGsの取り組みがあるか調べてみよう
・SDGsイベントやボランティア活動に参加しよう

SDGsって意外と身近なこと

今回の記事では、SDGsの17の目標を1つずつ紹介(しょうかい)しました。
SDGsと聞くと難しいイメージを持つかもしれませんが、学校や日常での生活のなかでも大きく関わっていることがわかりました。
 
後編では、町中のお店で取り組んでいるSDGsや、私達の生活でどんな取り組みができるか紹介していきます。

教育関係者の方へ

折兼では、子ども達とSDGsを学ぶESDの活動に力を入れております。
現在、地域の小学校、中学校、高校の課外授業に力を入れております。

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