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目的に合わせてピザのテイクアウト容器を選ぶには?

2021.03.02

テイクアウト需要増大に伴うピザ箱に求められる価値

今やお弁当と同様にテイクアウトで販売されるほどの人気のピザ。
ピザはここ数年で市場規模が拡大しており、2019年度は2,870億円(前年比107.3%)、そのうち宅配・専門店は1,750億円(前年比106%)と伸びています。

2020年は新型コロナウィルスの影響で、休日における外出の減少、さらには企業のテレワーク推進により自宅で食事を取ることが多くなっています。そのため、飲食店におけるピザのテイクアウト開始や、小売店のピザ販売の展開拡大で、ピザの需要はさらに多くなっていると予測されます。

そこで、お店にとって困るのがピザを入れる箱です。
特に混雑する時間帯で沢山のピザを作らなければなりません。一般的なピザ箱は構造が複雑なため、忙しい状況で組み立てるのは大変。さらに中身が見えないものも多く、間違ったメニューをお客様に渡してしまったり、ラベルを貼り間違える可能性もあるため細心の注意が必要です。

そのためこれらを解決し、効率良く包装出来ることがピザ箱選びに求められるでしょう。

ピザの入れ物として広く使われる紙箱

ピザ箱は一般的な素材のダンボールの他、コートボール、クラフト紙など同じ紙素材でも種類があります。また、形状にも正方形、八角形、カット用には三角形、さらには窓無し、窓付きなどの種類があり、材質と形状それぞれに特徴があります。そのため強度や機能、見た目など目的に合ったものを選ぶことができます。

この章では、それぞれの特徴ついて紹介します。

ピザ箱の主な材質と耐油性

段ボール

段ボールはピザ箱に最も一般的に使われる素材で、大変強度に優れています。また、段ボールにも様々な厚みがありますが、厚みにより用途も異なります。
段ボールは、波状に成型された紙(中芯)の表裏に、ライナーといわれる板紙を貼り合わせており、中芯の波(フルート)の高さにより段ボールの厚みが決まります。
段ボールの主な規格は以下の通りです。

段の高さが低いほど表面の平滑性が滑らかとなり、見た目と印刷特性が向上します。そのため、E~G段はギフトボックスに使われることが多く、ピザにはB~G段と幅広いグレードが使われています。A段は一般的な段ボールで、物流の梱包材として広く使われています。
また、段ボールはリサイクル原料のため食品が直接触れるピザ箱については、近年は内側に食品対応紙が貼られているものが広まっています。

クラフト紙

紙は大きくは洋紙と板紙に分類され、クラフト紙とはパルプを原料としたこれらの紙の強度を落とさないために漂白工程を省いたものです。漂白をしていないため茶色い色をしている事から、茶色はクラフト調などと言われています。

コートボール

コートボールとは、一般的には裏面と中間層に古紙を原料とし、表面は白い上質古紙やパルプを使用した3層構造で表面コーティングされた厚紙です。
食品が直接触れるピザ箱については、段ボールと同じく裏面は食品対応紙となっています。また、表面は白ですのでクラフトのような風合いを出すには、クラフト調に印刷をする必要があります。
そのため、茶色い段ボールに比べてコストは高くなる傾向にあります。

ハービル加工

ハービル加工とは、食品が持つ水分や油分の紙への染み込みを軽減する加工で、原紙製造の段階で液剤を塗布もしくは含浸処理をします。液剤は、ハービルコーティングニスという水性で食品衛生法、食品添加物の基準を満たしたものなので心配はありません。
ハービル加工は、ピザ箱への油分の染み込みによる汚れ防止と共に、清潔感や高級感など商品にイメージアップという付加価値をもたらします。

ピザ箱の形状

ピザは基本的に丸い形をしていますが、丸いピザを入れるピザ箱も当然丸いものが存在します。

しかし、紙製では丸くするために折れる箇所が多くなることで構造が複雑になり、組み立てに時間を要してしまいます。
また、箱とピザの間に隙間が少なくなる事で中身を取り出しにくくなるため、ピザ箱の形状としては正方形や八角形が主流となっています。

正方形タイプ

シンプルな形状ゆえに強度を補うために構造が複雑なものが多く、組み立てに慣れが必要なものも少なくありません。しかし、四隅に十分なスペースができるため、ピザが取り出し易いというメリットがあります。

八角形タイプ

皆さんが最も目にしたことのある形状ではないでしょうか。この八角形タイプはメーカー各社で構造が異なります。四隅を組み込むタイプもありますが、蓋を閉める動きに連動して左右側面が立ち上がり、四隅が勝手に折り込まれて簡単に蓋が閉まるという優れた構造を持つSPシリーズという商品もあります。

また、八角形に共通する構造として、四隅に天板を支える柱ができます。そのため、上からの圧力に対して強いという特徴があります。

ピザの包装は紙製だけではない

ピザの包装には、これまで紹介した紙製のピザ箱だけではなく、プラスチック製も存在します。
ピザにはピザ箱を使った専門店をイメージされる方も多いでしょう。しかし、ピザの販売は今や専門店だけではなく、ベーカリー店や量販店でも販売され、特に量販店ではピザに力を入れるところも多くなっています。

そんな量販店では度々プラスチック製の使用を目にしますが、ピザ箱とプラスチック製とではそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。

ピザ箱とプラスチック製の見た目

ピザ箱は専門店のイメージが強く、高級で作り立ての雰囲気により、いかにもピザである、という演出ができます。

一方、プラスチック製は容器に入れて販売されているというイメージから、どうしても作り置き感が出てしまうことが否めません。そのため、見た目や保温性という理由から、段ボールをはじめとしたピザ箱を使用する量販店も増えてきています。

それでもプラスチック製は、ラベルや帯など工夫次第で見た目を向上させる事は十分にできます。
さらに、プラスチック製はピザのサイズに合わせた円型、半月、三角形のタイプがあり、ピザ箱には出来ないピザの形に合わせた綺麗なパッケージングを可能にしています。

また、本体は浅いため取り出しやすいです。

組み立てにおける作業性の差

ピザ箱は基本的に組み立てを必要とします。そのため、大量に販売する場合はこの組み立て作業がお店泣かせとなっています。一部では簡単に蓋が閉められるよう工夫された八角形タイプの紙製がありますが、それでもピザ箱は複雑で組み立てに時間を要するタイプが一般的です。

それに対しプラスチック製は、透明の蓋を本体に被せてパチンと閉めるだけ。さらに在庫もかさばらないため、この手軽さはピザ箱でクリアすることは難しいでしょう。
 
しかし、プラスチック製はしっかり蓋を閉めたとしても、何かにぶつけた拍子で蓋が外れてしまうという可能性がありますので、テープで止めておく事をおすすめします。

反対に、ピザ箱は構造上蓋が開きにくいというメリットがあります。

中身の視認性

ピザ箱は窓の無いものが多い中、一部ではPP(ポリプロピレン)をはじめとした素材のフィルムによる窓が付いたタイプもあります。窓の形は円型や正方形をはじめ、特注で半月形や扇形を採用しているお店も目にします。
 
そんな窓付きタイプは中身の視認性に優れ、お店側、お客様側のそれぞれにメリットがあります。

お店側のメリット

① 製造スタッフによる迅速な中身の確認で作業性アップ。
② お客様への間違った商品の受け渡しミス防止と、それに伴うロスの削減。
③ 中身が見えるため、売場におけるアイキャッチと購買意欲促進が効果的。

お客様側のメリット

① 売り場おける中身の確認が簡単で、メニュー選びの間違いを軽減。
② 中身が見える事により増すメニュー選びの楽しさ。

さらに、視認性を良くするには大きな窓が有効で、特にミックスピザなど数種類のピザを入れる場合は、大きな窓の付いたピザ箱を選ぶ事をおすすめします。

しかし、窓付タイプはメリットだけではありません。
窓を付ける事で箱の製造工程は増えるので、窓無しタイプに比べコスト高という点がデメリットとなります。一方、プラスチック製は蓋全体が透明なので全体が見渡せて、視認性は抜群です。

耐油性について

ピザ箱はハービル加工を施すことで耐油性を持たせることができますが、コスト面からこの耐油加工を省いているものもあります。

耐油加工が無いと底面裏側への油分の染み出しが早まりますので、作り置きの場合やテイクアウトに時間がかかる場合は、ピザ箱を選ぶうえでハービル加工の有無に注意が必要です。

プラスチック製は、油分の染み出しは無いものの素材によって注意が必要です。
PPフィラーなどのPP系(ポリプロピレン)をはじめとした耐油性のある素材の他、PS系(ポリスチレン)など比較的油分に弱い素材もあります。
PS系は長時間油分に晒されると浸食により容器底面に割れを生じることがありますので、紙製と同じように、プラスチック製でも販売する状況により素材を確認することをおすすめします。

それぞれの捨て方

段ボール素材のピザ箱については、自治体によりリサイクル原料として他の段ボールと同様に、廃棄を指定されている場合があります。しかし、油分の汚れが多い場合はリサイクル出来なくなるため、小さく切って燃えるゴミとして廃棄することになります。
 
いずれにしても各自治体により捨て方が異なりますので確認が必要です。
 
プラスチック製は洗ってプラごみとして廃棄しますが、サイズが大きくかさばる場合はハサミを入れて小さくしてから廃棄しましょう。

株式会社折兼のピザ箱が解決

ここまではピザの包装における紙製のピザ箱、プラスチック製の特徴を紹介してきました。

ここから折兼のオリジナルブランド「パックスタイル」が発売したピザ箱を紹介いたします。
パックスタイルの「窓付きクラフトピザ10インチ」は作業性、視認性、機能性を備え、考え抜かれた画期的なピザ箱です。

ピザの包装でお悩みのお店の解決にきっとお役に立つ情報ですので、もう少しお付き合い下さい。

作業性を考慮したワンタッチ式で組み立て簡単

パックスタイル「窓付きクラフトピザ10インチ」は、正方形のシンプルなスタイルです。
一般的に正方形タイプは、補強のため組み立て工程が多い複雑な構造のものが多いですが、パックスタイル製品はこれを解決。

本体側面が折り畳まれており、蓋を閉める際に折り畳まれた側面を立ち上げて蓋を閉めるだけのワンタッチ構造。組み立てが簡単で抜群の作業性です。

注文の多い日や時間帯などでは特に組み立てによる時短の効果を発揮し、お店の作業効率アップに繋がります。また、正方形タイプのため四隅のスペースが中身の取り出しやすさに一役買います。

大きな窓付きだから一目で中身を確認

パックスタイルの「窓付きクラフトピザ10インチ」は、蓋に丸い大きな窓を設けています。
これは蓋を閉めた後でも中身を確認できるため、お客様に間違って商品を渡してしまうというミスを防ぎます。また量販店などの店頭販売においても、お客様が中身を確認できるため購入ミスを防ぎ、ロスの削減にもつながります。

さらに丸い大きな窓は視認性が高く中身全体が確認できるため、数種類を入れるミックスピザなどメニューを選ばない使い易さが人気となっています。

窓付きクラフトピザ10インチ

ナチュラルな見た目で店頭販売でも本格ピザを演出できる

パックスタイルの「窓付きクラフトピザ10インチ」は、クラフト調のナチュラルな色合いのG段グレードの段ボールを採用しています。
この色合いが手作りピザには雰囲気がぴったり。店頭売りのピザでも作りたて感とナチュラルでおしゃれな雰囲気を際立たせることから、売り場に変化をもたらします。
 
さらに、中身の美味しそうなピザも見えることから、アイキャッチと購買意欲向上の効果が期待でき、段ボールによる保温性も商品価値アップのポイントになります。

ピザ

持ち帰り中や作り置きにおける底面汚れを軽減

パックスタイルの「窓付きクラフトピザ10インチ」は、段ボール素材であっても内側に白の食品対応紙を採用しているため、安心して直接ピザを入れる事ができます。
 
さらに耐油対策としてハービル加工を施していますので、テイクアウトの途中におけるピザ箱底面から油分の染み出しを軽減し、テーブルや売り場の棚の汚れも防止できます。
 
パックスタイルの製品は、お客様とお店の事を考え、これらを当然の機能として備えています。

ラインナップ

パックスタイルは、窓付きクラフトピザ10インチの他に、ハーフサイズの「クラフトピザBOX10Incハーフ」というピザ箱もラインナップ。
このハーフサイズは、一人暮らし、おつまみなど、新たな切り口で商品展開を可能にしましたので、お店の更なる展開の幅が広がります。

クラフトピザBOX10Incハーフ

ハーフサイズについては、サイズが小さくなる事から、折り込む際の反発が少ない素材としてコートボールを採用しています。
これらのピザ箱は、折兼が運営するECサイト「容器スタイル」で購入する事ができます。

容器スタイルでは、パックスタイル以外にも様々なピザ箱を取り揃えていますので、是非一度覗いてみて下さい。

作業性と機能性抜群のピザ箱で差をつけよう

いかがでしたか。ピザ箱の形状・作業性・機能をプラスチック製も交えながらご紹介しました。

様々な機能を備えたピザ箱はやはりコストは上がってしまいます。しかし、作業性の向上やお客様に喜ばれる事が、コスト以上に商品に更なる付加価値をもたらします。また、プラスチック製よりも当然紙製のピザ箱の方がエコであるため、お店のイメージアップにもつながります。

折兼が推進する環境資材への取り組み「いっしょに、いいエコ(weeco)」を是非ご参考下さい。

しかし、コストの安いプラスチック製も作業性や視認性などの面ではメリットもあります。そのため、ピザの包装資材は販売環境、目的に合わせて素材を選びましょう。

最後に、今回ご紹介したパックスタイルの「窓付きクラフトピザ10インチ」は、実は元々は組み立てに手間の掛かる複雑な構造のピザ箱でした。お客様からは、窓付きで見た目がおしゃれと喜んで頂いた反面、組み立て難いというご意見もいただきました。

そこでパックスタイルは、もっと組み立てが簡単な構造にできないかと考え、現在の使いやすいピザ箱にブラッシュアップいたしました。
パックスタイルはこれからもお客様に寄り添った製品作りを進めて参ります。今後の新製品にどうぞご期待下さい。
 
最後までお付き合いありがとうございました。

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